~ビジネスアスリートのためのコンディショニング⑧~
私たちにとって、集中の妨げとなる最大の外的要素は、スマートフォンやパソコンの通知機能です。
これらの通知が届くと、つい確認せずにはいられないという人も多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、脳科学や行動心理学の専門家が知識を集結させ、そうした仕組みを作り上げているのです。
どれほど集中していても、画面上にメールやチャットの受信通知が表示されると、意識がそちらへ向いてしまいます。
そして「もしかしたら緊急の案件かもしれない」と思い、作業を中断してでもメールを確認してしまいます。
一通確認すると、「ついでだから」と他のことにも手を出し、気がつけばあっという間に時間が過ぎてしまった、という経験はありませんか。
そこから慌てて元の作業に戻ろうとしても、集中モードに戻るまでに時間がかかり、結果として残業につながることもあります。
【休息テクニック③ 集中したければ通知機能を切りましょう!】
では、どうすればよいのでしょうか。
最も簡単で効果的な方法は、「通知機能をオフにする」ことです。
重要な案件や緊急の連絡を見逃すことを心配する人もいるかもしれません。
確かに、大切な連絡が来ることはありますが、本当に緊急であれば、メールやチャットではなく電話が使われるはずです。
また、ずっと通知をオフにしておくわけではありません。
いつでも簡単に連絡が取れる時代だからこそ、その連絡に振り回されないようコントロールすることが重要です。
そのためには、思い切って一定時間通知をオフにする勇気を持ちましょう。
脳の仕組みを熟知した専門家が作り上げた誘惑のシステムに抗うには、それしか方法がありません。
【休息テクニック④ 昼休憩中はスマートフォンに留守番をさせましょう!】
昼休憩の時間、スマートフォンで動画を見ながら食事をしたり、食後すぐにスマートフォンを取り出して残りの休憩時間をずっと操作していたりすることはありませんか。
もしそうであれば、今すぐやめることをおすすめします。
なぜなら、それは「休憩」とは言えないからです。
スマートフォンの小さな画面には、膨大な情報が詰まっています。
その情報を取捨選択し、記憶するべきかどうかを判断しているのは、すべて脳です。
つまり、休憩中にスマートフォンを見続けることは、脳をリフレッシュさせるどころか酷使している状態なのです。
さらに、スマートフォンの画面から発せられるブルーライトは目に負担をかけ、眼精疲労が蓄積しやすくなります。
また、良質な睡眠に欠かせない「メラトニン」というホルモンの分泌を抑制し、睡眠障害を引き起こす原因にもなります。
昼休憩中のスマートフォン利用には、メリットがほとんどないのです。
【休息テクニック⑤ 昼食後のウォーキングで眠気を防ぎましょう!】
昼食後、どうしようもない眠気に襲われた経験はありませんか。
仕事を進めたいのに眠くなり、気づけば瞼が閉じ、目の前の画面には意味不明な文字列が並んでいた……そんな経験をしたことがある人も多いでしょう。
食後は消化器官に全身の血流が集まり、消化活動が活発になります。
その結果、脳へ供給される血液が減り、眠気を感じたり、頭がぼんやりしたりするのです。
また、糖質の多い食事を摂ると血糖値が急激に上昇し、それを下げるための働きが起こります。
この血糖値の急降下が、強い眠気を引き起こす原因となるのです。
こうした眠気を解消するためには、食後のウォーキングが効果的です。
朝食の際にもお伝えしましたが、食後はまず5分ほど座った状態を維持し、その後15分程度ウォーキングをすると最適です。
ウォーキングで全身を緩やかに動かすことで血流が促進され、消化がスムーズに進みます。
さらに、血糖値を緩やかに下げる効果もあるため、食後の眠気を抑えることができるのです。
集中力を維持し、効果的に休息を取るために、ぜひこれらのテクニックを取り入れてみてください。
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