疲労回復

最高の朝を迎えるために! 夜のゼロクリア術【後編】

~ビジネスアスリートのためのコンディショニング⑪~

ここまでは、睡眠を妨げる「ストレス」を解消するための方法をお伝えしてきました。

夜のゼロクリア術【前編】を読む

夜のゼロクリア術【中編】を読む

ここからは、スムーズな入眠や睡眠の質を高めるため4つのテクニックテクニックについてご紹介していきます。

【テクニック① 食事で五感を喜ばせ、リラックスを呼び込む】

人間に備わった五つの感覚、「視覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「触覚」。私たちはこれらを通して日々の体験を受け取り、感情を決めています。

そのため、ストレスを溜め込んだり、気分が落ち込んだりすることを防ぐためには、五感を喜ばせることがとても大切です。

五感を個別に癒すことも効果的ですが、できることなら同時に刺激できたほうが、より深いリラックス効果が得られるでしょう。

その中でも特におすすめなのが、「美味しいものを味わう」ことです。

美味しいものを食べると、「味覚」だけでなく、「嗅覚」「視覚」「触覚」までもが刺激されます。

見た目の美しさに加え、例えばサクッ、カリッとした咀嚼音のある料理では「聴覚」も満たされます。

このように、食事は五感を一度に喜ばせることのできる貴重な時間なのです。

ただし、食事のタイミングには注意が必要です。寝る直前の食事は避けましょう。

というのも、就寝中に消化のためのエネルギーが使われてしまい、身体や脳の疲労回復が後回しになってしまうからです。

仕事などでどうしても遅くなった場合は、固形物よりもスープなど消化に良いものを選ぶようにしましょう。

また、時間があるときには「ながら食べ」ではなく、五感をフルに使って味わいながら食事を楽しむことを意識してみてください。

さらに、五感を満たす方法は食事だけに限りません。

お気に入りのアロマを焚いたり、落ち着いた照明やアートを取り入れたりすることで、「嗅覚」や「視覚」からも心を整えることができます。

【テクニック② 天然塩のお風呂で身体を温める】

お風呂はシャワーだけで済ませるという方も多いかもしれませんが、できる限り湯船に浸かることをおすすめします。

湯船に浸かることで血流が格段に良くなり、筋肉もほぐれ、リラックス効果が高まります。さらに、そこに「天然塩」を加えるとその効果はより高まります。

ここでポイントなのは、使用する塩は「精製塩」ではなく「天然塩」にすることです。精製塩には含まれていない、天然塩に含まれる豊富なミネラル分は、身体を温めたり代謝を促進したりする効果があるといわれています。

そのため、むくみや冷え性の対策としても有効で、溜まった疲れをリセットする心強い味方になってくれます。

【テクニック③ スマホを寝室から追い出す】

突然ですが、皆さんはアラームをセットするとき、何を使っていますか?

スマホを使っている方は、ぜひ一度「目覚まし時計」の導入を検討してみてください。

というのも、スマホを枕元に置いておくと、つい寝る直前まで使ってしまいがちです。

そして、それが睡眠の質を大きく下げてしまうのです。

その理由は大きく二つあります。

一つ目は「ブルーライト」、そして二つ目は「情報の過多」です。

まずブルーライトについてですが、この光を浴びることで、睡眠に必要な「メラトニン」というホルモンの分泌が抑制されてしまいます。

すると、目が冴えてしまい、なかなか寝つけなくなってしまうのです。

また、ブルーライトは明るすぎるため、脳が「今は昼間だ」と勘違いし、体内時計が乱れてしまうこともあります。
ブルーライトカットの眼鏡などもありますが、明るさそのものは防げません。

やはり、寝る前にはスマホを見ないのが一番です。

もう一つの問題、「情報」についても見逃せません。

現代のスマホは、小さなパソコンのようなもの。

動画視聴、SNS、ネット検索、メールなど、できることが多すぎて、つい時間を忘れてしまいます。

こうして脳に大量の情報を与え続けたまま眠ろうとしても、脳が休む暇を失ってしまい、良質な睡眠にはなりません。

「機内モードにすれば大丈夫」と思われるかもしれませんが、スマホは存在そのものが誘惑の塊です。

思いきって寝室からスマホを追い出すことが、より良い睡眠への第一歩になります。

【テクニック④ 寝る時に人工的な明かりはいらない】

先ほどのスマホの話にも関係しますが、ブルーライトに限らず、部屋の照明が明るすぎることも睡眠に悪影響を及ぼします。

脳は強い光を受けると「今は昼間だ」と判断し、体内時計が狂ってしまいます。

その結果、自律神経のバランスが崩れ、睡眠だけでなく体調全体に悪影響を及ぼすこともあるのです。

「部屋を真っ暗にして寝るのが苦手」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな方には、月明かりを間接照明代わりにするのがおすすめです。

古来より人々が慣れ親しんできた月のやさしい光は、眠りを妨げることなく、自然とまぶたを重くしてくれます。

無理せず、できることから始めてみましょう

ここまで、一日の様々なシーンで使える睡眠テクニックをご紹介してきました。

どれもすぐに実践できるものばかりですが、最初からすべてを完璧にこなす必要はありません。

「これならできそう」と思えることから、ひとつずつ取り入れてみてください。

眠りの質を上げることができれば、きっと少しずつ心と身体が整い、マインドフルな毎日を送れるようになるはずです。


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