集中しているとき、人は同じ姿勢のまま作業を続け、まるでそこだけ時が止まったかのように見えます。よく観察すると、瞬きや呼吸すら忘れている人も多く、しかも本人はそのことに気づいていません。
この状態を放置すると、脳機能が少しずつ低下し、パフォーマンスの質も落ちてしまいます。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
それは、同じ姿勢を長時間続けることで体の筋肉が強張り、血流が滞るためです。
体内の血流が悪くなると、脳に十分な血液が回らず、酸欠状態に陥ってしまいます。
集中が途切れたあと、しばらく頭がぼーっとして放心状態になることはありませんか。
それは、脳が酸欠状態に陥っている証拠です。
酸欠状態では、パフォーマンスが落ちるのも当然といえます。
この事態を未然に防ぐために有効なのが、ショートクリアリングの時間です。
全身の血流を促し、血流改善・老廃物除去を促すことで脳の酸欠状態を防ぎ、頭の中を常にクリアに保つことができます。
具体的にどのような方法があるのか、いくつか紹介します。
【一時間に一度のショートクリアリングで脳を活性化!】
1 「歩く」または「立ち上がる」
一日の大半を座って過ごす人は、そうでない人に比べて心臓病で死亡するリスクが2倍以上になるという研究結果もあります。とにかく座りっぱなしを避けるようにしましょう。
2 深呼吸をする
集中していると、呼吸が浅くなりがちです。呼吸が浅いと、体内に取り入れる酸素量が減り、脳が酸欠状態に陥りやすくなります。一時間に一回でよいので、胸やお腹を押し広げるようなイメージで2~3回深呼吸をしてみましょう。
3 肩甲骨周りをほぐす
肩や首の筋肉は、肩甲骨と背骨の間付近から始まっているため、肩甲骨周りをほぐすことで、肩や首のコリも緩和されます。
4 頭皮マッサージをする
脳に最も近い頭皮の血流改善も重要です。深呼吸の際に、呼吸に合わせて各部位を3回ほどマッサージすると、頭が軽くなり、スッキリします。最近では、手軽に頭皮マッサージできるグッズも販売されています。
5 水分をこまめに摂る
血液を作るには水が必要ですが、水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が悪くなります。厚生労働省によると、飲み水で補給すべき水分量は1.2リットルとされています。一気に飲むのではなく、一時間に一回コップ一杯の水を飲む習慣をつけましょう。
6 トイレで体操をする
トイレの時間は、リフレッシュする絶好のタイミングです。上半身・下半身・腕・頭などを左右に軽く振るだけでも、血流が改善され、頭も体もスッキリします。
7 アロマでリラックスする
心と体は密接に関係しており、緊張やストレスを感じると血管が収縮し、心拍や呼吸が速くなります。深呼吸とあわせてアロマを活用するのがおすすめです。香りにはリラックス効果があり、特にアロマオイルは自然由来の優しい香りで癒し効果が抜群です。
ここで紹介した方法は、いずれも1~2分でできる簡単なものです。
自身の健康維持とパフォーマンス向上のために、ぜひ実践してみてください。
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