「相手を変える習慣力」(著:三浦将)より
上司と部下の会話改善のキーは、立場の強弱への気づきから
PR担当の部下のアイディアがワンパターン、それに対して上司がイライラする。
こんな話しは、どこにでもありそうな話です。
上司「何かこれ、いつものパターンだな。何か新しい切り口はないのか?」
部下「この切り口は、これまでも効果がありましたし、ユーザーの心をちゃんと捉えることができると思います」
上司「いつもそうとは限らないぞ。常に新しいアイデアを考えるのは、担当としての使命でもある。そして、常に成長を目指し、研鑽していく姿勢が求められるところでもあるはずだ」
部下 「これでも考えてやっているつもりですが……」
上司「アイデアがないんだよ、お前は」
部下「……」
果たして こんな状況で部下は、どうやってアイデアを積極的に出すビジネスマンに変わっていくでしょうか?
これにはまず、それぞれの立場の強弱を気にする必要があります。
そうですね。圧倒的に、上司の立場が強い、話になります。
ポジションチェンジで会話を再現
そんなとき必要なのが、ポジションチェンジです。まず、
上司の方に、部下がその場にいるつもりで、会話を再現してもらいます。
これによって、どうイライラしているのかを確認してもらうのです。
続いて、今度は自分がその部下になったつもりで会話を再現してもらいます。
すると、部下になりきった上司の姿勢が、少し猫背になり、沈んだ表情になっていく、
などということが起こるのです。
結果、いつもの上司の時会話が、部下の全てを否定する、上司の ” べき論 ” の押しつけ、また“ アイデアがない人間 ” ということを決めつけ、さらには上司としての立場を守ろうとする虚勢などをしていたことに気づく事になるのです。
自分がやり続けていた習慣を、より良い習慣に徐々に変えていくには、
◦思い込みに支配されないこと
◦相手の話をしっかり聞くこと
◦意識を相手に向けること
◦相手を承認すること
◦レッテルを貼らないこと
◦相手の良いところに注目すること
◦上から目線を止めること
などに気をつけるといいでしょう。
この ポジションチェンジによる、気づきによって、上司・部下の関係は、良好になっていくと思います。