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【オンラインコミュニケーション】「ファシリテーション力」を身につける

 テレワークやリモートワークの普及により、打ち合わせや会議をオンラインツールで行うことが当たり前になってきました。しかし、それに伴って新たな課題も生まれています。

その一つが、「ファシリテーター(進行役)」の必要性です。参加者が同じ場所にいないオンラインの場では一体感が生まれにくく、特に4人を超える会議では、ファシリテーターが不在だと積極的な意見交換に発展するのが難しくなります。

特に、空気を読みがちな日本人は「違う」と感じても自ら手を挙げて反論することに抵抗がある人も多く、発言者が限られがちです。

自分の意見を述べることももちろん大切ですが、それだけにとどまらず、他のメンバーから意見をまんべんなく引き出したり、話の流れを整理したりするなど、「場を回すファシリテーション力」が今、強く求められています。

会議を円滑に進める2つのステップ

ファシリテーションには、2つのステップといくつかのポイントがあります。


ステップ1 一体感のある場づくり

  1. 冒頭で「一体感」を生み出す。
  2. その集まりのゴールを明確にする。
  3. メンバー一人ひとりに目を配り、意見を引き出す。

ステップ2 ゴールに向かって導く

  1. 引き出した意見をさらに掘り下げる。
  2. 話を整理し、まとめる。

ステップ1では、一体感のある場をつくることで、参加者全員が公平に意見を言いやすくなります。意見が“発散”されたタイミングでステップ2に進み、最終的なゴールに向かって意見を整理し、“収束”させていくことが重要です。

「人前で意見を述べることに抵抗はない」と自負する方は、今後は自分が話すこと以上に、周囲をよく見て場を回すことにチャレンジしてみてください。

逆に「自分の意見を発言するのはあまり得意ではない」と思っている方も、他のメンバーの話に耳を傾け、全体を俯瞰しながら進行する役割のほうが向いているかもしれません。ぜひ前向きにとらえてみてください。

ファシリテーターの役割というのは参加者を引っ張っていくのではなく、参加者全員に考えるきっかけを等しく提供し、しっかりそれを全体に共有していくことです。

 自分一人で抱えて、自分の中だけで必死にこねくりまわす必要は一切ありません。「あなたはどう?」「みんなはどう?」と常に他の参加者に寄り添う姿勢を忘れないでください。

「オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方」(桑野 麻衣)より


『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』 (クロスメディア・パブリッシング)

 

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