コミュニケーション

【オンラインコミュニケーション】オンライン特有の「間」を使いこなす

オフラインでも難しいと言われている「間」。実は、オンラインでも重要な役割を担っています。

なんとなく話が上手そうに見える人と、思わず聞き入ってしまうような“話のプロ”との違い。それは、ずばり「間の取り方」にあります。

オンラインになると、「間」がより目立つせいか、リアル以上に沈黙を埋めようと必死に言葉を継いでしまう印象があります。沈黙になった瞬間、「誰かが話さなきゃ……」という気まずい空気が流れた経験はありませんか?

しかし、オンラインコミュニケーションにこそ、意図的でわかりやすい「間」が必要なのです。画面越しのやり取りでは、どうしても一方通行なコミュニケーションになりがちで、参加者全員を巻き込むのが難しい状況です。そんなとき、「間」は全体の注意を引きつけ、巻き込む効果を発揮します。

自分が話す側になると、「沈黙の時間に耐えられない」「言葉が出てこないと思われたくない」「饒舌でいたい」といった小さなプライドが生まれてしまうことはありませんか?

まずは、「間」を恐れないことが大切です。そして、「間」を入れようと思っても、意識するだけでは自然には入れられません。大切なのは、「間」を入れる理由を明確にしておくことです。

「間」をつくるのは、聞き手のため

それでは、「間」とは何のために、誰のために存在するのでしょうか?

「間」とは、目の前にいる“聞き手”のための時間なのです。「間」があることで、相手に考える時間を与えたり、心を解きほぐす時間をつくったりすることができます。

どんなに饒舌でも、一方的にまくしたてるような話し方では、相手の心は閉じてしまい、双方向のコミュニケーションは成立しません。このことを理解した上で、「間」を使う理由や場面を自分の中でイメージしておきましょう。

実際にはさまざまな用途がありますが、ここでは代表的な3つの「間」をご紹介します。

  1. 強調の間
    「ここは絶対に伝えたい!」という内容の直前に「間」を置くことで、強調の効果を生み出します。
  2. 問いかけの間
    質問を投げかけた後、相手に考えてもらうための時間として「間」を取ります。
  3. 整理の間
    相手に話の内容を頭の中で整理してもらうための時間をつくります。

「間」に明確な理由や意味を持たせることで、自然で効果的な「間」をつくり出せるようになります。

特に、1の「強調」と3の「整理」の間は、話し方が堂々としていれば、不自然な印象にはなりにくいものです。そして、2の「問いかけの間」では、会話のボールが一度相手に渡ります。こちらは落ち着いて待つことができます。まずは、2の「問いかけの間」から、意識して取り入れてみてください。

 

「オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方」(桑野 麻衣)より

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聞き上手は得をする!傾聴スキルを磨く3つのポイント

 


『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』 (クロスメディア・パブリッシング)

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