「エグゼクティブになる人の若々しい顔のつくり方」(著:野々下一美)より
ポイント①過度な洗顔で皮脂を取り過ぎない
最近の男性化粧品で定番となっているのが脂取り紙です。コンビニなどでも容易に手に入り、非常によく売れているようですが、あまりオススメできるものではありません。
脂取り紙は、肌に必要な皮脂まで取ってしまうので、皮脂が水分とミックスすることによってできる皮脂膜を形成できなくなります。必要な皮脂を除去することによって、余計に皮脂が分泌されてしまい、ますますテカリ肌になるという悪循環を生み出す恐れがあります。理想の皮脂膜とは、皮脂と水分がバランスよく保たれた状態なのです。
洗顔とスキンケア方法
洗顔のし過ぎも、脂取り紙と同じ理由で脂性肌を促進させてしまいます。基本的に洗顔は朝晩2回で十分です。夜、入浴時に洗顔をして化粧水をつけます。その後、乳液かクリームで保湿ケアをして就寝します。そうすれば、朝起きたときには、理想的な皮脂膜が形成されているはずです。ですから、朝は洗顔料を使わずに、ぬるま湯だけで余計な皮脂を洗い流すくらいでちょうどいいのです。
肌の自己回復機能で新陳代謝(ターンオーバー)がうまくいっていれば、常に健康的な肌を保つことができます。「洗い過ぎない」「(栄養を)与え過ぎない」という2つのことが大事です。化粧水補給の後は、水分が蒸発するのを防ぐために、薄く乳液かクリームを塗ります。化粧水の後に、スクワランや馬油(マーユ)などの油を塗ってもいいのですが、テクスチャーの点でベトベトしてしまいます。そこで水分と油分をミックスした乳液やクリームの登場となるのです。
洗顔方法や洗顔料選びのポイントはこちらの記事をチェック:メンズスキンケアの基本「洗顔」の方法とオススメ洗顔料4選
ポイント②化粧品はエタノールの入っていないものを選ぶ
「男性は皮脂が多い」という視点から、男性用化粧品の特徴として、アルコール成分が多く入っていることが挙げられます。シャンプー然り、化粧水然りで、使い心地がスッとすることが商品アピールになっています。
顔拭きシートもアルコール分が入っているので、要注意です。アルコールが揮発する際に肌の水分も一緒に蒸発させてしまうからです。スッとして一瞬気持ちがいいのですが、肌から水分も失われているので、使いすぎには注意したいところです。肌がカサカサになる可能性があります。肌から水分がなくなるということは、皮脂の分泌も促進させてしまうからです。
表示をチェック
商品の成分表示としては、一般的には、「○○アルコール」や「エタノール」「セタノール」と表記されています。化粧品は全成分表示が義務付けられており、成分がいくつも並んでいます。表示方法は食品と同じで、分量が多い順から表示する決まりになっています。ですから表示順の上位にエタノールが表記されている商品というのは、避けた方が無難でしょう。
ポイント③顔を触りすぎない
手には雑菌がいっぱい付いているので、顔を触りすぎないことが大事です。頬づえをつく癖やヒゲをさわる癖のある人は、あごに雑菌がつきやすいですし、顔をこすったりするのも刺激になります。むやみに顔を「さわる、こする」という動作は肌によい影響を与えません。同じように髪の毛などが顔にふれるのも刺激をあたえてしまうので、なるべくならヘアスタイルにも気をつけたほうがよいでしょう。
ポイント④シャンプーは2、3日に一回
顔の皮膚と頭の皮膚は一体化しています。構造も一緒です。基底層があり角質層があり、もちろん皮脂膜もあります。違うのは頭には髪の毛が生えていることと、皮脂腺と汗腺が顔の肌より多く、皮膚も厚いことです。これは、顔よりも頭のほうが汚れやすいことを意味しています。
シャンプーは使いすぎることで皮脂を取りすぎてしまう傾向にあります。毎日シャンプーすることは基本的にNGで、理想は2,3日にいっぺん、汚れの少ない人ならば3,4日にいっぺんでもいいぐらいなのです。
シャンプーは髪の汚れと地肌の皮脂汚れを取るのが目的ですが、地肌の皮脂をとりすぎてしまうことが問題なのです。皮脂を取りすぎるとカサカサしてフケが出てきてしまい、あっという間に皮脂が分泌され酸化して悪臭が放たれるという悪循環です。シャンプーを使わない日は、お湯でていねいに流します。
毎日洗いたい場合
頭の皮脂の分量は個人差がありますから、シャンプーを使わないでいいという人もいれば、使わないと匂いが気になるという人もいるでしょう。ただ、やはり使いすぎはスキンケアの観点から見ると、あまりオススメできません。どうしても毎日シャンプーしたい人は、頭皮ではなく、髪そのものを少量のシャンプーで洗うようにしてください。
もう一つシャンプーで気にしなれければならないのは、シャンプーの成分は表示指定成分(有害成分)だらけだということです。天然の成分抽出の商品は、原材料も高く、それなりの値段がしますが、シャンプーの回数や使用量を減らしてでも、良質なシャンプー剤を使うことをオススメします。
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