BUSINESS SKILL

自分を「すぐやる人」だとラベリングしよう

人間というのは、言葉によって自分の世界を決めています。同じ世界を生きていても、言葉次第で見える景色は変わってくるのです。

「あとでやろうはバカヤロウ」など、言葉の力で自分をアクティブにさせるために、エンジンがかかるようなフレーズをつくってほしいと思います。

「心より体が優位」ということを覚えておいてください。私たちが思っている以上に、脳は体に直接的な指令を出していません。むしろ、体を補助するためのアシストをしている存在です。

つまり、「私はこういう人間だ」と言葉にしてしまえば、脳は「あなたはそういう人間なんですね」とアシストしてくれるのです。

一方で「自分はダラダラしてしまうダメ人間だ」と思い込んだり口にしたりすれば、脳はその通りに悪い方向へと働いてしまいます。そうして負の悪循環に陥ってしまうのです。

言葉が自分をコントロールする

カリフォルニア大学バークレー校のハイダーによる研究によると、パプアニューギニアには赤色や青色といった概念を持たず、「明るい」「暗い」といった区別しかないダニ族という部族がいるそうです。

原色に近い色は本能的に区別できるため、赤色を見せて「同じ色を選んでください」と言えば当然赤を選びます。しかし、ピンクや紫のような中間色は判別が難しいのです。ところが「これは紫色というんですよ」と言葉を教えると、その後は紫色を区別できるようになります。つまり、言葉によって世界の認識が広がるのです。

言葉は、それほどまでに認識や世界の見え方に影響を与えます。

「今日もできなかった。やっぱり私はダメ人間だ」と思えば、どんどん悪い方向に引きずられてしまうのです。特にネガティブな言葉はポジティブな言葉以上に影響力が強いことが、多くの研究から明らかになっています(「ネガティビティ効果」と呼ばれます)。だからこそ、できる限りポジティブな言葉で自分をラベリングすることが大切なのです。

言葉が自分をコントロールする――このことをぜひ覚えておいてください。自分で言葉や表現を選び、ラベリングするだけで、脳は変わっていきます。

さあ、「すぐやる」ための準備は整いました。

人類は長い間、のんびりと生きてきました。しかし数千年前に文明が誕生すると、その後は人間らしく生きるために進歩と発展を重ねてきました。であれば、今の自分に満足してしまうのはもったいないと思いませんか。

「やる気」次第で、人生はいくらでも変わります。
「やる気が出ない」という言葉は、「すぐやる」の天敵です。あなたが思っているほど、腰は重くありません。「やる気」は、出るか出ないかではなく、つくるかどうかの問題なのです。

世界最先端の研究が導き出した、「すぐやる」超習慣(著:堀田秀吾)より

<併せて読みたい>

やる気を科学的に引き出す「ドーパミン」とは?


今、あなたにオススメ