習慣をコントロールするには、意志の力に頼るのではなく「潜在意識を味方にする」ことが重要です。
そういわれても、具体的にどんなことから始めればいいのか?
そう思われた方のために、“本当に達成できる”習慣化の目標を立てるコツをご紹介します。
自分の真の目的は何か?
まずは、「自分の真の目的」に気づく必要があります。
ダイエット、早起き、ランニング、禁煙にスマホ断ち、読書や勉強の習慣化etc…達成したい目標はたくさんあるでしょう。
そもそも、あなたが本当にしたいことはなんですか?
「太ってきたから痩せたい」「成功している人がやっているらしい」などの理由でなんとなく習慣化を始めてみても、なかなか続かないもの。あなた自身が腹落ちしている“目的意識”なしに習慣化に取り組んでも、あなたの心と身体の芯からの継続力が伴ってこないからです。
「そもそも、何のために習慣化をしたいのか?」
この自問自答を何度もくりかえし、「本当に達成したいこと」を探り当てましょう。
本当の目的を自分自身で確かめてみることで、芯からの継続力が生まれます。
<例:3ヶ月で10キロのダイエットに成功したある人の場合> 最初の考えは、「体重が80キロ近くになってしまったので、数キロ減量する」というあいまいなものでした。そんな中、そもそもダイエットしようと思ったきっかけになったのが、人間ドックの資質の判定でEがついたことだということを思い出しました。さらに、本当にしたいことを、自分に何回も問うてみたところ、出てきた答えは… 「子どもたちのために、健康で充実した毎日を送るカッコいい父親になること」 子どもたちのために”という真の目的に気づいたとき、心と身体の芯に、カチッとスイッチが入った感覚がありました。 |
自分の真の目的に気づくと、事は自然に、スムーズに進むものです。
達成している自分をイメージしよう
真の目的を見つけるコツは、「達成したら起こること」をできるだけ具体的に、クリアにイメージすること。
・これを達成したとき、どこにいるのか?
・誰といるのか?
・どんなことをしているのか?
・その場で見えているものは何か?
・どんな音が聞こえているのか?
・それをしているとき、どんな気持ちか?
・そのときの身体の感覚は?
このように、そのことがあたかも今、この瞬間起きていて、それを体験しているようにイメージするのです。イメージをより具体的に、クリアに行っていくと、あなたの潜在意識が動き出します。
イメージングによって、潜在意識にアクセスするのです。
具体的な目標の立て方
さて、本当の目的が明確になったら、その達成のために大事だと思われる習慣をいくつかピックアップしましょう。
習慣が出そろったら、最初にやるべき習慣を1つだけ決めてください。ピックアップしたリストに順位をつけながら、考えていきます。
同時にいくつもやりたくなる気持ちはわかりますが、まず1つだけに手を付けることが肝心なのです。まず1つの習慣を、普段の意識の優先順位上位に残して続けながら、無意識で「やっている」段階まで持っていく。こうなってしまえば、あとはほとんど意識の力を使わずに続けられます。
最初に取り組む習慣が1つ決まったら、次にそれを具体的な毎日の目標にします。以下の3つのポイントをチェックしてください。
<①毎日続けられることを目標にする>
日々の目標自体を高くせず「続けること」に重点を置くことが、「本当にやりたいこと」に到達するための最短ルート。
<②毎日できたかが明確にわかる目標にする>
具体的な行動や、実行のタイミング、回数などが入っているとわかりやすい。
<③目標をポジティブに言い換える>
習慣化の目標は毎日向き合うことになるもの。やる気が削がれるような言葉を使うのは避けましょう。目標にネガティブな言葉が並んでいたら、ポジティブな言葉に変換を。
例えば、「食事に気をつけてダイエットをする」が目標なら…
食事に気をつけてダイエットをする
→急いで食べないようにする
→食事をゆっくり食べる
→夕食を30分以上かけて、ゆっくり食べる
→”夕食を30分以上かけて楽しみ、感謝の気持ちとともにゆっくりと味わって食べる”
いかがでしょうか? こうなると、より豊かな生活をイメージでき、より実行したくなるモードになってきますね。
1日の終わりに、メモ帳や日記帳に、どれくらいできたかを毎日書き残しておくこともおすすめ。
100%達成できていなくてもいいのです。少しずつでも“やっている自分”に気づくことが重要です。
自分を変える習慣力(三浦将 クロスメディア・パブリッシング 2015)より
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記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。
自分を変える習慣力 (Business Life 1) (クロスメディア・パブリッシング) |