お腹が膨れて、糖質の少ないナッツ類
体脂肪を増加させないためには、糖質をとる時間の間隔をできるだけ長く取ることが必要です。でも、そう言われても、小腹が空いて何かつまみたくなってしまうときもあると思います。
そんなときは、どんな間食を選ぶべきでしょうか? どんな間食メニューなら、体への悪影響が少なくて済むでしょうか?
美味しくて、小腹が膨れて、でも糖質が少ない。そんな条件を満たすのは、ナッツ類です。
ナッツ類は、豊富なミネラル、たんぱく質、食物繊維、良質な脂質やビタミンを含むため、栄養満点です。糖質も少量含まれますが、生成された糖質ではないためゆっくりと吸収されるため、問題は少ないです。それでは、ナッツの種類ごとの性質を見ていきましょう。
・アーモンド
香りもよく、チョコレートとの相性もよい、おなじみのナッツです。たんぱく質と食物繊維を豊富に含むほか、抗酸化作用のあるビタミンEを多く含みます。
・クルミ
独特のほろ苦いような味と甘みがあり、パンや焼き菓子などによく使われていますね。クルミは善玉脂肪であるオメガ3系脂肪酸のαーリノレン酸を豊富に含んでいます。αーリノレン酸は、体内で一部がEPAやDHAにも変換され、血液サラサラ効果を発揮してくれます。
・カシューナッツ
カシューナッツは、香りがよく軽い食感で食べられるナッツですね。脂質が少なめでカロリーが低い一方で、血液をつくるもとになる鉄分と、筋肉や体の正常な働きに大切なマグネシウム、味覚の維持や活性酸素の除去にかかわる亜鉛などミネラルを多く含んでいます。
・マカダミアナッツ
スッキリした甘みとよい香りでお菓子に使われるナッツです。脂質の含有量が多めのナッツで、食べられる部分のおよそ7割が脂質です。悪玉コレステロールを減らす働きのある、オレイン酸という脂肪酸を多く含みます。
・ピスタチオ
緑色で彩りがあるほか、独特の香ばしさでお菓子などにも使われるナッツです。ピスタチオは高血圧を緩和するのに役立つカリウムのほか、ビタミンB6を多く含みます。ビタミンB6は、免疫機能や神経機能を保つなど大切なビタミンです。不足するとうつ病の原因となる、セロトニンを体内で合成するために必要なビタミンでもあります。
・ヘーゼルナッツ
アーモンド、カシューナッツと並んで世界三大ナッツのひとつといわれています。鉄や銅など、ミネラルが豊富に含まれています。また、セロトニン合成を助ける葉酸も含まれています。
もう一つおすすめはチーズ
ナッツのほか、条件を満たすものとして、チーズがあります。
チーズは、種類にもよりますが糖質の含有量はごくわずかです。チーズの成分は、約1/3が脂肪、もう1/3がたんぱく質で、あとは水分というイメージ。牛乳の栄養が凝縮されて、カルシウムも多く摂ることができます。また、牛乳を飲むと乳糖の影響でお腹がゆるくなりやすい方でも、チーズなら乳糖が乳酸菌に分解されて少なくなっているので、安心して食べられますね。
ただし、乳製品に含まれるカゼインはリーキーガットといって、食事の偏りによって腸のバリア機能が壊れてしまう原因になっている可能性があるほか、チーズの摂り過ぎは動物性たんぱく質の摂り過ぎにもつながるリスクがあります。たんぱく質の摂り過ぎは65歳未満の人にとってはリスクになるという報告がありますので、摂り過ぎには気をつけましょう 。
医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣(著:CHIEKO)より
![]() | 『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』 (クロスメディア・パブリッシング) |