「自分を変える習慣力」(著:三浦将)より
小さな事から少しずつ始めてみませんか?
人は誰でも、安心安全の選択をしがちです。これは、潜在意識がそれを求めるからでもあります。
それでも、人生の中でチャレンジをし、快適領域を広げ続けようとする人もいれば、快適領域に留まろうとする人もいます。
少しキツイ言い方をすると、快適領域という “ ぬるま湯地帯 ”に安住し続ける人は、人生においてのポテンシャルアップの機会を失い続けているとも言えます。
ことは少しずつ、小さなステップで始めるのことが大切です。
少しずつ快適領域を超え、快適領域自体を大きくしていく習慣を作っていくのです。そうすることによって、大きなチャレンジ、つまり快適領域を一気に大きく超えるような決断をするための “ 勘所 ” がわかるようになります。
つまり、チャレンジと無理無謀との違いがわかってくるようになるのです。
快適領域を超えることは、決断です。
そして、その決断が脳のニューロンの強い結合を促し、あなたのポテンシャル、つまり潜在能力自体を向上させていくことにつながります。
ポテンシャルをあげるためには決断ぐせをつけましょう!
決断ぐせをつけるには、ちょっとしたことから始めることがおすすめです。
そのやり方の 1 つは、普段やらないことをやってみるという習慣を身に付けることです。
次のような、ほんの少しのことの積み重ねです。
・駅から家までいつもと違う道で帰る
・普段あまりしゃべらない人をランチに誘ってみる
・会社のエレベーターをよく使う人は、階段を使ってみる
など、まずはこんなことを1日1回以上やってみることから始めて、徐々に難易度の高いものも取り入れてみるというのがおすすめです。
そして、それらが習慣化してきたら、下記のような、より難しいことにチャレンジする習慣へとレベルアップしていきます。
チャレンジは、自分の脳のニューロンが新しく強く結合していき、自分の頭がさらに良くなっていくことをイメージしながらやるといいでしょう。
・ TOEIC にチャレンジする
・勉強したきりだった知識を、実際に仕事で使ってみる
・興味はあったけど、自信がなくて断っていた仕事を受けてみる
・新しいプロジェクトを提案し、プロジェクトリーダーになる
など、ちょっと難易度の高そうなことにも、普通に取り組む習慣がもし付いたとしたら、あなたのポテンシャルも加速して向上していくでしょう。
ちなみに、「自分を変える習慣力」の著者、三浦将さんの友人に、「決断に迷ったら難しそうな方を選ぶ」ということをルールとしている方がいます。この方は、40 歳の今でも恐ろしいほどどんどん成長していくのが、付き合っていてよくわかるそうです。ポテンシャル自体が上がり続けているのですね。
習慣化の力は、本当にとてつもないと感じるそうです。
身体を支えてくれる良い習慣とは?
仕事をやる上においても、若い頃は無理がききますが、年齢を重ねるにつれて、同じようにはいかなくなってくるのが現実です。
ロングランである人生において、身体は私たちの人生全体を支えてくれる土台です。
その土台を盤石なものにするためには、食事について考え、運動について考え、そして睡眠についても考えていく必要があります。
ここでは、その食事、運動、睡眠、姿勢という面から、「良い習慣」というものを検証していきます。
これらの習慣の中には、高いパフォーマンスを発揮するためのコンディションを整えるにとどまらず、脳へ
の刺激が促進されることによって、脳力も上がる習慣なども含まれているのです。
料理をすると脳もレベルアップ!
毎日の食事は、私たちの体を作ります。体に良いものを食べていれば、その素材を素にした血液や肉体ができあがっていき、体に良くないものを食べ続けた時もまた同様です。
あるファストフードのハンバーガーを何日も食べ続けるとどうなるかを主題にしたドキュメンタリー映画がありましたが、これを実際の食生活で実行しようとする人は、あまり多くないと「自分を変える習慣力」の著者、三浦将さんは想像しています。
台湾の国立衛生研究院が、台湾に在住している 65 歳以上の高齢の男女 1,888 人を対象に、家庭での料理の頻度と寿命との関連を調査したところによると、ある興味深いデータが観察されました。
対象者の料理の頻度は、
「ほとんど料理をしない」が 43%
「週に 1~ 2 回」が 17%
「週に 5 回以上」が 31%
というデータがあがっています。
10 年の研究中、1,888 人中 695 人が死亡しましたが、最も死亡率が高かったのが「ほとんど料理をしない」グループ、最も低かったのが「週に 5 回以上料理をする」グループで、その死亡率には、実に 20%以上の有意差があったとのことです。
「週に 5 回以上」料理をするグループは、食物繊維とビタミン C の摂取量が多く、コレステロールの摂取量が少ない傾向がみられました。
このように、料理をすることによって、日々の栄養バランスの管理ができるようになるだけでなく、料理をすること自体が脳の活性化にも役立つということが、この有意差を生んだと考えられています。
料理のプロセスというのは、いくつかの段階にわかれます。これを整えていくのは、一種のマネジメント的な作業でもあります。
このようなプロセスを試行錯誤していると、前頭葉を始めとした脳の機能を活性化するだけでなく、脳内での新しいニューロンの結び付きをも促進します。調理には、脳をレベルアップする効果もあるのです。
料理を作る習慣を身に着けましょう
週に5回まではいかないにしても、簡単なものからでも料理をつくる習慣を付けていくことが大切です。
下記の2つの出来事を身に着けるように心がけましょう。
・日々の栄養のバランスを整える
・防腐剤を多用した食品の摂取を避ける
こうすることで、前頭葉を活性化し、脳力のアップを図ることができます。
また、料理することによる気晴らし効果などの、ストレス低減効果一面も見逃せません。
そして何よりも、自分の体をつくってくれる食に対する意識をしっかり持ちながら毎日を過ごす!ということの大切さを感じられるのではないでしょうか?
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