幸福の第一歩は良い睡眠から
スマホを片手にネットサーフィンやSNS、ゲームなどでダラダラと夜更かしし、寝不足のまま会社に行くことはありませんか? 睡眠不足は、脳の最大の敵だと考えてください。
ジョンズ・ホプキンス大学で睡眠を研究しているアダム・スピラ氏らは、睡眠時間を「6時間以下」、「6から7時間」、「7時間以上」の3つに分けると、脳の老廃物が一番溜まっているのは「6時間以下」という研究結果を報告しています。
オックスフォード大学の脳機能MRIセンターのクレア・セクストン氏によると、長期的な睡眠不足は脳サイズの縮小と関連性があるそうです。
睡眠の質の低さが脳の縮小を招くのか? 脳が縮小して睡眠不足が起きるのか? どうやらその両方がスパイラルになって、どんどん脳が萎縮し、睡眠の質が悪くなるそうです。
脳の働きが悪くなれば、自己肯定感を生み出すことは難しくなります。集中力や注意力が落ち、パフォーマンスが落ちるので仕事で成果を上げることが難しくなります。
また、脳の働きが落ちることで、精神的にも悪影響が出るでしょう。感情をコントロールすることが難しくなり、一言でいうと、怒りっぽくなるのです。
イライラして気持ちに余裕がなくなるので、幸福感が薄らいできます。そして何より人間関係が悪くなってしまいます。さらにイライラが募るという悪循環に陥ってしまう。自己肯定感は当然低くなるでしょう。
自己肯定感を持てないのは寝不足のせいかも
睡眠時間はしっかりと取りましょう。1日7時間の睡眠時間がもっとも脳がクリアになることが知られています。それも深夜の零時前に寝ることが大事です。
最近イライラする、集中力が続かないという人は、自分の睡眠時間を振り返ってみて下さい。しっかり睡眠をとることが、自己肯定感を生み出す基本中の基本なのです。
睡眠時間を決められた時間帯でしっかり取るということも含めて、規則正しい生活をすることが自己肯定感の基本になります。
寝る時間や起きる時間を自分で決め、朝起きたら散歩をする、寝る前に日記をつけるなどという決まりごとを作り、それをこなすということが、自己肯定感につながります。それは「自分で自分をコントロールしている」という実感があるからです。
自己肯定感と似た言葉に、「自己効力感」というのがあります。自分がある状況の中で、必要な行動を遂行できるという能力と、その可能性を認識することです。
1日を自分の計画に基づき、自分の意志で主体的に生活しているという実感は、強い自己効力感をもたらします。
それは自分で自分の力を信じることができる、ということですから、当然、自律性の自己肯定感につながっていきます。規則正しい生活が自己肯定感の基本と言えるのです。
「脳の名医が教えるすごい自己肯定感」(著:加藤俊徳)より