「忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣」(著:杉本恵子)より
サプリメントはどれぐらい効果があるのか?
多種多様のサプリメントが手軽に手に入る
最近では、ありとあらゆるサプリメントがさまざまなメーカーから発売されていますよね。サプリメントは医薬品とは違って薬事法などの規制がないので、通販やコンビニなどでも手軽に手に入れることができます。
種類も挙げればきりがないほどたくさんあります。ビタミン、DHA、乳酸菌、グルコサミン、コラーゲンなどテレビのコマーシャルでもよくみかけるので身近に感じますよね。
健康を考えたときに、食生活が乱れていると自覚している人の中には、サプリメントを常用している人もいるかと思いますが、サプリメントについての知識をあまり持たずに、なんとなく良さそうだから・・・と摂っている人もいるかもしれません。
サプリメントで摂る栄養素と食事から摂る栄養素にどんな違いがあるのかなど紹介していきます。
サプリメントを摂取するタイミングは「食後すぐ」が一番効果的
サプリメントを摂取している方の中でも、一つ重要なことで皆さんがあまり意識できていないことがあります。それはサプリメントを摂取するタイミング。
それは、一番いいのはご飯を食べた直後に摂ること。
炭水化物やタンパク質が残っている状態で摂取することで、サプリメントで補う栄養素の吸収が高まるからです。
例えばビタミンCなども、何も考えずに摂ってもタイミングが悪ければそのまま尿などで排出されてしまうだけ。それではお金を使ったサプリメントをトイレに流しているようなものです。もったいないですよね。
そういった意味では、実は栄養ドリンクも空腹時に飲むより、食事と一緒に飲むほうが効果的。ただし、ちょっと気持ち悪く感じるかもしれませんが。
サプリメントだけで栄養をまかなえていると健康なのか?
サプリメントそのものに身体や健康をつくる効果があるというよりは、足りない栄養素を補う効果があると思います。
「このサプリメントで2食分の必要な栄養素が詰まっています」というようなものもありますが、「忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣」の著者である杉本恵子さんは、管理栄養士の立場からは、それはちょっと言いすぎでは?と考えています。
たしかに理論上は嘘ではなくても、サプリメントで栄養をまかなえているから食べなくていいというのはやはり不自然です。
栄養が足りていても身体にいい働きをしているというわけではない
理論上では「2食分の必要な栄養素」が実際に入っていて嘘ではなくても、サプリメントで栄養をまかなえているから食べなくていいというわけではありません。
なぜなら栄養素が足りていることと、身体にいい働きをしてくれることは別物だからです。サプリメントはあくまで足りない部分に単体での働きを期待するものです。
食事の場合は栄養素の相互作用がおこる
サプリメントを摂ることに対して「食事」を摂るということは、さまざまな栄養素の相互作用で複合的に健康な状態をつくり出すものです。
たとえばお米のご飯一つ取ってみてもそうです。ご飯を食べるだけで、必須アミノ酸9種類のうち8種類を摂取することができます。リジンという必須アミノ酸だけはご飯に含まれている量が少ないのですが、そこに納豆をプラスすれば大豆タンパクにはリジンが豊富なので補えます。
つまり「納豆ご飯」を食べれば、それぞれの食材に含まれる必須アミノ酸などの栄養素の相互作用で、サプリメント単体では得られない働きが得られるわけです。
自分の身体にビタミンが足りているかは尿の状態を意識してみよう
ちなみに自分の身体にビタミンが足りているかどうかの簡単な確認方法は、自分の尿の匂いや色です。
自分でもちょっと匂いがきつく、色が濃いなと感じるときは疲れが溜まって腎臓に負担がかかっている可能性があります。
健康な状態の尿は、基本的に透明感がある薄い黄色で匂いもほとんどありません。忙しいビジネスパーソンほど何気にトイレに行って用を足していることが多いかもしれませんが、こういったところでも「意識」をしておくことで、食のマネジメントにもつながるのです。
自分で意識をすることによって、早めに自分の身体にビタミンが足りていないなどのサインに気がつけば、フォローできるというわけですね。
サプリメントは補助的に!バランスのよい食事を摂ることは大切です
繰り返すようですが、サプリメントそのものには、身体や健康をつくる効果があるというよりは、足りない栄養素を補う効果があると思います。
炭水化物やタンパク質が残っている状態で摂取することで、サプリメントで補う栄養素の吸収が高まるからです。
忙しくても簡単にできる「5色健康法」などを参考にしてバランスのよい食事を摂り、足りない部分をサプリメントで補うことをお勧めします。
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