「自分を変える習慣力」(著:三浦将)より
楽しい食事制限でバランスの良い体に
1日 3 回の食事の中で、基本的に仕事中にとるのは、お昼ご飯。
ここでの提案は、お昼ご飯は腹 8 分目にするというような、ちょっとした習慣です。
この習慣は、低血糖状態になることを防ぎ、午後の眠気やだるさを起こしにくくなることから、午後からの仕事のクオリティと効率の向上に大きく貢献してくれることでしょう。
ちなみに、「自分を変える習慣力」著者、三浦将さんが、 3 ヶ月で 10kg 痩せたダイエットをしたとき(ちなみに、3 年間経った今もリバウンドはありません)、大きく貢献したのは、このお昼ご飯の量のセーブと油抜きでした。このときは、しばらくの間、おにぎり 1 つとヨーグルトというお昼ご飯が続きました。これは、午後からの仕事のクオリティと効率向上だけでなく、ダイエットや、お昼ご飯代の節約にもとても貢献してくれました。
※このときのダイエット方法については、「自分を変える習慣力」著者、三浦将さんが監修した『奇跡のイメージダイエット』(ブルーロータスパブリッシング)に詳しく書いています。
イメージングを使って潜在意識に働きかけるダイエット法です。
現代の食生活は、基本的にこの糖類の摂取量が格段に上がった食生活と言えます。糖質を一方的に悪者にするつもりはありません。糖質は、あくまで人間の体に必要な栄養素です。
過剰摂取は要注意ですよ!
ただ、お伝えしてきたように、過剰摂取をすることによって、問題の発生原因となります。人によっては、ジョコビッチのように、かなりストイックに食事制限をする必要が出てくる場合がありますが、そうでない場合は、苦痛なく達成可能な程度の制限を行う習慣をおすすめします。
そして重要なことは、例えば、大好きなケーキを食べるときは、それを十分楽しんで、ドーパミンをたくさん分泌させ、幸せな気分に存分に浸ることです。つまり食べること自体に一切罪悪感を持たないことが大切です。
そして、十分楽しんだら、だらだらと続く「もっともっと」の気持ちをしっかり断ち切り、それ以上の摂取は控える。これが最高のパターンです。
主な成長ホルモンと特徴とは
「自分を変える習慣力」で登場するホルモン名、主な作用、特徴をご紹介します。
①ドーパミン
快楽感を感じさせる作用を持ちます。不足すると、物事への関心が薄れます。一方、過剰になると、統合失調症や拒食症など、依存症を引き起こす特徴があります。
②セロトニン
幸せ感を感じさせる作用を持ちます。ドーパミンやノルアドレナリンの分泌をコントロールして、心のバランスを取ります。不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすくなるのが特徴です。
③ノルアドレナリン
やる気や怒りを感じさせる作用を持ちます。不足すると、気力や意欲の低下など抑うつ状態になります。過剰になると、怒りっぽく、イライラ、キレやすくなり、躁状態を引き起こすのが特徴です。
④メラトニン
眠気をうながす作用を持ちます。太陽を浴びた15時間後に分泌され、不足すると、不眠症などの睡眠障害を引き起こすのが特徴です。材料はセロトニンなので、セロトニンが不足すると、メラトニンも不足します。
⑤テストステロン
支配性のホルモン、社会性のホルモン作用を持ちます。男性ホルモンのひとつで、決断力や判断力を早め、的確な商況判断をもたらします。ストレスを受けると減少し、減少すると、メタボリックシンドロームのリスクが高まるのが特徴です。
⑥コルチゾール
ストレス度を表す作用を持ちます。ストレスを受けると、分泌量が上がり、心拍数の増加や血圧、血糖値の上昇を促します。蓄積型のホルモンなので、過剰になると、正常な値に戻るのに時間がかかるのが特徴です。
ゆっくりと味わいながら食べる習慣を身につけましょう
次は、楽しみながら幸せな気持ちで食事を取るということに関連したお話です。
それは、目の前の食事をゆっくりと味わい、美味しさを感じながら食べるという習慣です。
掻き込むように食べるのではなく、美味しさを感じながら食べることによって、腸からセロトニンというホルモン物質が多く分泌されます。ご存知の方も多いと思いますが、ドーパミンが「快楽ホルモン」なら、セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、強い幸せ感を感じさせるホルモンです。
セロトニンは人間の精神面に大きな影響を与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与します。逆にセロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすくなります。
セロトニンは軽い運動や、日光浴などで分泌されることは有名ですが、「美味しい」という感覚を脳が持つことにより、腸からも多く分泌されるのです。
また、美味しさを感じ、味わいながら食べることは、ゆっくり食べる習慣にもつながります。ゆっくり食べると、よく噛むことによって、食べ物が口の中の段階でより細かくなります。また、細かくなった食べ物は、唾液に含まれる酵素によってしっかりと分解された状態で、胃に向かって進みます。これが胃に負担をかけることなく、消化を促進し、栄養の吸収率を高めます。
同時にゆっくり食べることによって、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激し、あまりたくさんの量を取らなくても十分な満腹感を得られることになります。つまり、ゆっくり食べることによって、満腹中枢が、カロリー制限を勝手にやって、ダイエットに貢献してくれるというオマケまで付くのです。
ダイエットの成功への一番の近道とは?
ここまで、食事の習慣について長々と書きましたが、要点は「食事は天からの恵み、しっかりと恵みに感謝し、できるだけ自分で料理し、過剰摂取を避けながら適量をゆっくりと楽しみ、味わいながら食べる」という誰でもわかっている当たり前のこと。
このような誰でもわかっている当たり前のことが、意外と日常の中でちゃんとできていないのが我々の実態です。
これらが習慣化すれば、テクニカルなダイエットにお金と時間をかけなくても、自然にバランスの良い体型を保てるのです。そして、誰でもわかっている当たり前のことを地道に日々実践していく習慣を付けることが、成功への一番の近道と言えるのです。
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