「エグゼクティブになる人の若々しい顔のつくり方」(著・野々下一美)より
肌をきれいに保つために食生活も見直そう
普段の食事習慣と肌を美しく保つことには密接な関係があるとされています。
忙しかったりして毎日、牛丼やカップラーメンで済ませてしまっているという人、肌トラブルに悩まされてはいませんか?
女性が肌トラブルに悩むように、現代は男性も肌のために食事に気を遣っていただきたいもの。特に忙しいビジネスパーソンは食生活が荒れがちかと思いますが、ご自分の肌のためにもう少しだけ普段の食事を意識していただけたらと思います。
そこで今回は、あなたの肌を輝かせる食事をご紹介します。
あなたの肌を輝かせる食事
三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物を、どれも欠かすことなくバランスよくとることが健康的な身体づくりの基本ですが、肌にとっても重要です
タンパク質
タンパク質は、筋肉・臓器・皮膚・毛髪・血液など人体の大部分を構成しています。ダイエットなどでたんぱく質が不足すると、肌がボロボロになることからもわかるように、皮膚の生まれ変わりを助けてくれるのもタンパク質ですので、良質のものを摂取しましょう。
脂質
脂質は、脂肪酸に分解されて主にエネルギー源として使用されます。油、バター、ラードなどから摂取します。魚からとれるDHAやEPAなどのオメガ3などは不飽和脂肪酸として有名で、肉やマーガリンといった飽和脂肪酸と違って血中で固まることがなくコレステロール値を下げる役割があります。また、注目されるココナッツオイルは抗酸化作用があり、その使い勝手のよさから、食用油としてだけではなく日常的に美容にも使われるオイルとして定着しています。
炭水化物
炭水化物は、糖分に変わり、身体活動のエネルギーとして使われます。しかし、代謝されずに使われなかった糖分は、中性脂肪に変化し、メタボの原因ともなります。糖分は、ご飯やパンなどのの基本的な食事から摂取し、ジュースや砂糖などの甘いものを控えるのがスキンケアにとってもよいのです。これ以外にも、体が必要とし、肌にいいものとしてビタミンとミネラルが挙げられます。
ビタミン
ビタミンは、一部を除きほとんど体内ではつくられませんので、外から摂取しなければなりません。ここで注意したいのは、ビタミンCなりEなりをサプリメントなどで単独で摂取するよりも、野菜や果物、魚など、食事を通して複合的にビタミンを摂取した方が効果的と言われています。そのほか、ミネラルなどは、身体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために必要なものです。また、最近話題のチアシードやアサイーなどのスーパーフードが一つとるだけでさまざまな栄養素が摂取できるので進んで取り入れましょう。
主なミネラルの種類と欠乏症
ミネラルも進んで摂取してほしい栄養です。その主な種類と欠乏症による弊害を以下に紹介します。
・Ca(カルシウム)……主に歯や骨をつくる元になり、不足すると骨の発達が悪くなります。また、筋肉・神経・心臓が正常に機能するためにも必要です。
Caを多く含む食品 小魚類、牛乳、乳製品、ほうれん草、ヒジキ、ナッツ類
・Zn(亜鉛)……消化、代謝、生殖などに関わる多くの酵素に必要です。不足すると、味覚、臭覚、聴覚が低下したり免疫力が落ちます。
Znを多く含む食品 カキ(貝)、牛乳、卵、ナッツ類
・K(カリウム)……血圧の調節、心筋収縮の調整などの働きがあります。不足すると脱力感、疲労感、高血圧などの症状が出ます。
Kを多く含む食品 コンブ、ヒジキ、緑黄色野菜、ナッツ類
・Fe(鉄)……赤血球のヘモグロビンの主成分です。不足すると貧血などの症状に見舞われます。
Feを多く含む食品 レバー・腎臓・心臓などの内臓、緑黄色野菜、ヒジキ、卵黄
このようにミネラルには身体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために、大変大きな役割を担っています。とはいえ、「いちいちミネラルまで覚えていられない」という方もいると思うので、紹介した食品だけでも覚えて、意識して摂取するようにしてみてください。
また少し話はそれますが、最近、脳と腸の結びつきも話題になっています。実際に精神を安定させるセロトニンという神経伝達物質は95%が腸でつくられているともいわれています。しっかり食べることで精神の安定が望めるのです。
肌をきれいに保ち、さらにメタボも防ぐ
いかがでしたでしょうか?食生活が乱れがちだった方、口に入ればなんでもいいと思っていた方、上記を参考に少しだけ食生活を改善していただけたらと思います。とはいえ、我慢のしすぎもストレスの源となり、肌荒れの原因になります。心身に負担のかからない程度に、ゆっくりでもいいので、良質な食事に移行してみてください。
神経質になりすぎず、栄養を意識しながら、楽しく食べることも重要です。みなさん、毎日楽しい食事を送ってください。
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