アサーションの上手な人・下手な人
アサーションの達人として一番にあげられるのが、「ドラえもん」に登場するしずかちゃん。
いつも相手への配慮を忘れずにいながら、言うべきことははっきりと言っていますね。
それに対して、のび太はアサーションの下手な人の代表選手です。
言いたいことが言えず、いつもジャイアンの言いなりになって抑圧されています。当然ストレスまみれで、見ているだけで辛そうです。
また、言いたい放題でストレスとは無縁に見えるジャイアンも、主張を押し通すためにいつも怒ってばかりで、実はかなりストレスが溜まっていたりするのです。
・しずかちゃんタイプ
自他尊重型のアサーティブ。自分のことをまず考えるが、他人への配慮も忘れません。
・のび太タイプ
非主張型のノン・アサーティブ。自分より他人を優先し、自分のことは後回しにしがちです。
・ジャイアンタイプ
攻撃型のアグレッシブ。自分のことだけを考えて、他人の意向を無視しがちです。
あなたは、どのタイプでしょうか?
アサーションで、はっきり「ノー」と言おう
今ある仕事で手一杯なのに、上司から新しい仕事を頼まれそうになった…こんな時、あなたはどうしますか?
これまでのあなたなら、はっきり断ることができず、嫌々ながらも結局は受け入れるハメになっていたのではないでしょうか?
「なんでいつも自分ばかり仕事を押し付けられるんだろう」
「もういい加減にしてほしい」
「ほかの奴らみたいに、うまく逃げられたら…」
こんなネガティブな気持ちでは、仕事の能率は上がらず、ストレスも溜まりっぱなし。
挙げ句の果ては、どの仕事も中途半端なまま期日がきてしまい、こんなに頑張っているにもかかわらず、結局上司からの評価も得られなかった…。
もう踏んだり蹴ったりですね。
そんな時こそ、アサーションのスキルを使って、アサーティブに断ってみてはどうでしょうか?
ここでシミュレーションしてみましょう。
1 自分の気持ちや状況を伝える
「今、私は複数の仕事を抱えている上、期限が迫っているものもあって手一杯なのです。」
2 断る
「大変残念ですが、今は責任を持って新たな仕事を引き受けることはできません」
3 代案を出す
「あと2週間すれば余裕ができますので、そのときにこの仕事をやらせて頂けないでしょうか」
以上、こんな流れになります。
すごい威力!アサーションで円満解決できた
こんなに忙しい自分に仕事を振ってくる、察しの悪い上司への不満はひとまず横に置いておき、まずは自分の状況を冷静に伝えます。
次に、はっきりと断ります。ここで弱気になる必要はありません。
「今はできないのだ」と伝えているだけなのですから、穏やかで毅然とした態度を保ちましょう。
そして、代案を出すのです。
ココが肝心なところで、単に断って終わりというのではなく、事情さえ許せば喜んで引き受けたいという気持ちを示すのです。
このように話せは、自分の気持ちや事情を伝えながらも、上司の感情を害することなく「ノー」と言うことができます。
建設的な代案を示すことで、上司の依頼を全面的に拒否したのではないということを伝えられるのです。
その結果、お互いに尊重し合えるコミュニケーションが成立するというわけです。
アサーションのスキルを駆使すれば、上司の顔を潰すことなく、あなたの仕事もスムースに進みます。
余裕を持って引き受けた仕事は、きちんと期日内に仕上げられるので、「あいつに任せれば安心だ」
「責任感の強い部下だ」などと、かえって好評価を得られたりするのです。
アサーションで、お疲れとはもうサヨウナラ
言いたいことをはっきりと言いながら、自分も周囲も気持ちよくいられる、魔法のようなスキル「アサーション」。
アサーションではっきりとさわやかに「ノー」と宣言し、定時退社を習慣化しましょう。
アサーションのトレーニングを続ければ、ストレスと無縁で仕事ができるようになります。
明日に疲れを残すこともなくなって、どんな時でもプロフェッショナルの仕事ができるあなたになっていけるのです。
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