すべての飲み物には長所と短所がある
私達は誰しもが1日のうちに何かしらの飲み物を口にしています。
単なる水から、甘いもの、炭酸入り、お茶、栄養がありそうなもの、体に悪そうなもの、アルコール入り、薬のようなものまでさまざまです。
「単にのどが渇いたから」
「いつも仕事前に飲んでいるから」
「ちょっと休憩のリフレッシュで」
など飲み物を飲む理由やタイミングは様々でしょう。
私達が水分を取る理由は単なる水分補給、気分転換、というだけではなく、熱中症予防、栄養補給、健康増進など様々な目的があり、その都度目的に応じて適切なものを選ばなければなりません。
しかし、多くの方はどの飲み物を選ぶべきかがよくわからず、そのときの気分で適当にチョイスしているのが実情だと思います。
一日3回の食事以上に取る回数が多い飲み物に関して一緒に学んでいきましょう。
5つのカロリー表記の違い
飲み物の表示には「 甘さ控えめ」 「カロリーオフ」 「カロリーゼロ」 などがあります。
健康志向の高まる昨今、なんとなくこのような言葉がついている飲み物を選択している人も多いかもしれません。
実はこれらの表示には以下の5つに分類されます。
「カロリーゼロ」「カロリー控えめ/低カロリー」「カロリーオフ」「カロリーハーフ」「甘さ控えめ」
ゼロとハーフの違いはわかるとしても、ほかはなんとなく一緒のように感じますよね。
今日はこの違いをしっかり理解して、質の良い飲み物選びの参考にしましょう!
①「カロリーゼロ」≠0kcal!?
実はカロリーゼロは0kcalではないということをご存知ですか?
「カロリーゼロ」とは「5キロカロリー/100ml未満」のことです。カロリーが完全にゼロ(0lkcal/100ml)というわけではありません。
ゼロと明記されているので、普通なら0kcalだと思いますよね。しかし実際は500mlのペットボトルなら24kcalの可能性があります。
②「カロリー控えめ」はおにぎり半分?
「カロリー控えめ」と「低カロリー」は同じ意味で、「20キロカロリー/100ml未満」のことです。500mlのペットボトルなら99kcalの可能性はあります。
おにぎり一個のカロリーがおおよそ170~200kcalくらいなので、飲み物でおにぎり半分のカロリーを取っていると思うと多く感じますよね。
③「カロリーオフ」:カロリーの絶対値の制限はない
「カロリーオフ」とは、オフなのでゼロであるという意味ではなく、「以前の商品に比べてカロリーが減った」という意味です。カロリーの絶対値の制限はありません。
つまり、以前の商品がもし大量にカロリーを含んでいたら「カロリーオフ」の記載があってもそれなりにカロリーを持っている可能性があります。
具体的には、以前の商品と比較して、20kcal/100ml以上低減され、かつその低減割合が25%以上のものならば「カロリーオフ」の記載が可能です。
「オンオフ」などの言葉で使うので、ついオフと聞くと「無い」と感じてしまいやすいですが気をつけましょう。
④「カロリーハーフ/カロリー◯%カット」は「以前と比べて」
「カロリーハーフ」や「カロリー◯%カット」も、カロリーオフと同様「以前の商品と比べてカロリーが半分、もしくは◯%減った」という意味です。例にならってカロリーの絶対値の制限はありませんので、以前の商品がもし大量にカロリーを含んでいたらこれらの商品もそれなりにカロリーを持っている可能性があります。
しかしながら、ハーフや◯%カットは明らかに比較対象があるとわかるので、ある意味で勘違いはしにくいかもしれませんね。
⑤「甘さ控えめ」はいい加減
言葉のニュアンスでなんとなくおわかりかと思いますが、「甘さ控えめ」は、個人的な主観であるため、他の言葉のように基準も無ければ制限もありません。つまりかなりいい加減な表示です。
極論を言うと、コーヒーに通常の倍の量の砂糖を入れたとしても、主観的に甘さを控えているつもりならば全て「甘さ控えめ」になります。
なんとなく耳障りは良い言葉ですが、実際にこの記載がある飲み物はしっかりと甘さを感じられるものがほとんどなので、しっかりとカロリーの表示も確認しましょう。
まとめると5つの分類は以下のようになります。
このように、飲み物のカロリー表示はややこしく、誤解を招きやすくなっています。
飲み物を買うときには、宣伝の文言よりもラベルにあるカロリー表示の数字を確認するようにしましょう。
参考書籍