「ジム通いビジネスマンのトレーニングを10倍楽しくする方法」(著:鈴木岳)より
なんとなくジムへ通っているビジネスマンへ
「最近太ってきたし、仕事帰りにジムでも通うか」
そう思って入会してみたものの、いざ始めてみるとなかなか続かない。忙しい、しんどい、めんどうくさい。そのうち行くかもと思いながら、気づけば幽霊会員化している……。
私は、そんな多忙を極めるビジネスマンに向けた「ジム通いやトレーニングそのものを楽しくする方法」をお伝えしたいと思っています。
初めまして。アスレティックトレーナー/コンディショニングコーチの鈴木岳と申します。私は今、R‒body projectというジムの代表を務めながら、トレーニングのプロとして、世界を舞台に戦うトップアスリートのカラダづくりから一般の人の健康管理まで「カラダのトータルサポート」を行っています。
ジムを楽しむ原動力
さて、「ジム通いやトレーニングを楽しくする」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
ジムマシンの詳しい説明? マニアな筋トレ方法?
それともトレーニング中の気分を高める裏技か?
私がお伝えしたいのはそういったことではなく、もっと本質的で大切なこと。「楽しい気持ちの原動力は〝結果〟であり〝変化〟である」ということです。
結果が出るから楽しい! 変化が分かるから楽しい!
例えば、こんなふうに感じたことはありませんか?
「とりあえずジムへ通ってはいるが、あまり変化を感じない」
「なんとなくマシンでトレーニングしているものの、どこにどう効いているの
かは分からない」
多くの人は「とりあえず」ジムへ行けば、あるいは「なんとなく」トレーニングしておけば……というスタンスでいる場合がほとんどです。しかし、こんな目的も結果も曖昧な状態では、楽しい気持ちなど生まれようがありません。
トレーニングを楽しくするには、「結果が出ている」「変わっている」という実感が伴っていることが重要なのです。
ジム通いを続ける秘訣
トレーニングの効果やカラダの変化を目の当たりにすると、やる気が湧いてきます。トレーニングに対する意識が変わり、忙しい、しんどい、めんどうくさいと感じていたジム通いが、続くようになります。
「やれた!」「変われた!」という実感から生まれる楽しさは、まさに無敵。モチベーション維持も習慣化も、どんとこい、です。これこそトレーニングの醍醐味であり、楽しくジム通いを続ける秘訣ではないでしょうか。
では、楽しさに通ずる効果や変化を感じるためには、何が必要なのかというと……?
答えは明快。曖昧な〝がむしゃらトレーニング〟を捨て去り、プロのトレーナーを徹底的に活用すればいいのです。
最短で理想のカラダになるためには、いきなり筋トレをしてはいけない
「トレーニング」 = 「筋トレ」という認識が一般的だと思います。
だからこそ多くの人が、カラダを鍛えるとなると一目散に筋トレ方法やジムマシンに飛びつきます。
それが自分に合っているのか、本当に必要かどうかを深く考えず、我流で筋トレやジムマシンを使い倒すことに励む……。
これを繰り返せば痩せるだろう、引き締まったかっこいいカラダになるだろうと信じて疑いません。
けれど、本当に効率よく理想のカラダになろうと思ったら、もっと他にやるべきことがあります。
「自分に適したトレーニングは何なのか」
「今やっているトレーニングはどこに効くのか」
「正しい動きでトレーニングできているか」
こういったことが明らかになって初めて、効率の良いトレーニングが可能になると言っても過言ではないでしょう。
ジムは、無知なまま黙々とトレーニングする場所でも、逆にトレーナーやジム仲間と世間話で盛り上がって終わり、という場所でもありません。
ジムやトレーナーの本当に賢い使い方、選び方こそが、実はとっても重要なのです。
猫背のマッチョはカッコ悪いだけ
我流で、むやみに行う筋トレほど非効率なものはありません。
本人は、胸筋や腕力をつけさえすれば、スーツの似合う締まったカラダになると信じているのでしょうが、これこそが大きな落とし穴。
例えば猫背のままいくら筋肉をつけても、その姿は決してかっこいいとは言えないでしょう。不恰好なマッチョ男ができあがるだけで、むしろ筋肉の鎧があることで余計に動きにくくなるばかり。場合によっては、怪我を誘発する可能性だってあるのです。
何より、トレーニングを続ける上で不可欠となる「目的(どういうカラダになりたいか)」とはまったく異なる結果を招く可能性があります。
明確な目的を決めた後にポイントとなるのは、「カラダの現状把握」です。
・目的達成のための課題の抽出
・解消方法を知ること
トレーニングを始める前に、このようなステップを経ることで、最短かつ確実に、目的達成や結果に繋げることができます。
「カラダの現状把握」を怠るな
そんな小難しい、しかもめんどくさそうなものを相手にするより、すぐに筋トレに励んだ方がいいのではないか……。そう思う気持ちも分かりますが、このステップを踏むか踏まないかで、その後のトレーニングの効果は格段に違ってきます。
カラダの現状把握を怠ってしまうと、できるはずの目的達成もできません。間違った方向へ向かって突き進むのではなく、まずは今の自分のカラダの状態、課題をしっかりと把握すること。そして、目的に向かって正しく照準を合わせることが大切です。
多忙な毎日を送っている人こそ、効果的にカラダを鍛えたいと思ったら、まずはプロのトレーナーにカラダの現状把握をしてもらうことから始めるのが得策なのです。
『ジム通いビジネスマンのトレーニングを10倍楽しくする方法 (Business Life)』 (クロスメディア・パブリッシング) |