今年は夏は暑い日が続き、10月に入っても30度を超える日があったりで、いつもより体調の変化を感じる方も多いのではないでしょうか。
暑さで蓄積した疲労が、秋の気温変化によりさらに影響を受けることがあります。そんなときに役立つのが、体の疲れをリフレッシュし、回復を促す運動です。健康運動指導士の松室トレーナーに疲労回復に効果的なお家でできる運動法を教えてもらいました。
監修:松室有紀
まつむろ・ゆうき
クロスメディアグループ株式会社所属/はじめてのパーソナル代表トレーナー
健康運動指導士、パーソナルトレーナー、ダイエットコーチ、ヨガインストラクターとして活動。ベストボディジャパンパーソナルトレーナー部門グランプリ、東京大会準グランプリを受賞。
季節疲れ?「寒暖差疲労」は自律神経の乱れが原因です
秋の季節は日中と朝晩の寒暖差が大きくなる季節です。この気温の変化に体が適応できず、疲れを感じることを「寒暖差疲労」と呼びます。この疲労感は、自律神経の乱れが原因です。
自律神経は、体温調節や内臓の働きをコントロールする役割を担っており、気温の変化に適応するために常に働いています。気温差が大きくなると、この自律神経が過剰に働き、結果として疲労を引き起こしてしまうのです。
自律神経の役割と寒暖差疲労
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は日中や活動しているときに優位に働き、エネルギーを消費し体を活性化させます。一方、副交感神経は休息時や睡眠中に働き、体をリラックスさせ、エネルギーを回復させます。この二つの神経がバランスよく機能することで、健康的な状態が保たれます。
しかし、寒暖差が激しいと、このバランスが崩れ、交感神経が優位になりすぎたり、副交感神経がうまく働かなくなったりします。その結果、疲労感やだるさ、集中力の低下、さらには肩こりや頭痛などの症状が現れることがあります。これが、寒暖差疲労の原因です。
自律神経のバランスを整えるには、日常生活において無理のない運動を取り入れることが効果的です。運動によって血流が改善され、酸素や栄養が体全体に行き渡ることで、自律神経が安定しやすくなります。また、運動にはリラックス効果があり、副交感神経の働きをサポートすることができます。
寒暖差疲労を解消!お家でできる運動
ここから、自律神経を整えるのに有効な寒暖差疲労を解消する運動法をご紹介いたします。
ストレッチ→自重トレーニング→呼吸筋ストレッチ→ストレッチ→筋弛緩法の順番で運動を実践していきましょう。
◆STEP1ストレッチ
ストレッチによって筋肉が緩むと、体がリラックスしやすくなります。筋肉の緊張が和らぐことで、交感神経の過剰な活動が抑えられ、副交感神経が優位になります。
◆STEP2自重トレーニング
自重トレーニングを行うことで、心拍数を適度に上げ、血流を促進し、自律神経系を整える効果が期待できます。自重トレーニングは一時的に交感神経を活性化させますが、運動後は副交感神経の回復作用が強く働くのでこの切り替えが、日常のストレス管理や疲労回復に役立ちます。
◆STEP3呼吸筋ストレッチ
呼吸筋ストレッチは、副交感神経を刺激するのに効果的で特に、横隔膜を刺激する深呼吸は、副交感神経を強く刺激するため、呼吸筋をストレッチすることで自律神経を整えやすくします。
◆STEP4筋弛緩法
この方法は、体の特定の筋肉群を意図的に緊張させ、その後で緩める(弛緩させる)というプロセスを段階的に繰り返すことで、筋肉の緊張を緩和し、心身のリラックスを促すことを目的としています。研究によると、PMRを行うことで、心拍変動(HRV)が改善し、リラックスを促進する副交感神経の活動が増加することが示されています。
以上、ご紹介したものはお家でも簡単に実践でき、特別な道具も必要ないため、日常のリラクゼーション法として取り入れやすく効果的です。ポイントは4つのSTEPを繋げて実施すること。
徐々に体がほぐれて心身ともにリラックスしていくのが実感できると思います。
全体で30分で実施可能なので、ぜひ就寝前にお試しください。
入眠効果、睡眠の質向上にも効果的です。
寒暖差疲労回復のための運動法で心身をリフレッシュさせて寒暖差疲労を解消していきましょう!
(監修:健康運動指導士 松室 有紀)
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