ACTIVE HEALTH FOR OFFICE

日本人に必要な、生産性とモチベーションを上げる方法とは?

日本では、「働き方改革」や、社員の健康づくりを組織活性につなげようとする「健康経営」を行う企業が増えています。しかし、「社員に取り組みの効果が見られない」「むしろ逆効果になってしまった」なんてこともしばしば。

今回は、書籍『明日に疲れを持ち越さないプロフェッショナルの仕事術』(著:渡部卓)から、社員の生産性やモチベーションを上げる働き方を、海外の事例を交えて紹介します。

日本の働き方の常識、実は世界標準からは外れている?

girl plays superhero

ランチの時間を例に見てみましょう。アメリカのビジネスマンはランチ会議等を除けば個別にランチをとっていて、その時間は10分から20分の場合が多いようです。中にはお昼を食べない人も結構います。あらかじめ残業をしないと決めていれば、お昼休みを削って午前中と午後に15分ずつ休憩をとると言った方法も効果的と言えるでしょう。シフト制の工場労働ではない頭脳ワークで、お昼を決められた時間からきっちり1時間休むと言う日本のランチタイムは、世界のホワイトカラーの習慣とは一致しないようです。確かに、昼休みの時間を自分のペースでとれれば、1日の仕事の効率も上がりそうですね。

意外に続かない、人の集中力!コアな時間をうまく使うには?

Stock Trader Looking At Multiple Monitors

最近の研究では、人の集中力は1時間以上続かないと言うのが定説のようです。ちなみに中国や中東の一流大学の授業は1コマ50分で構成されています。これに対し、日本の主な大学の一講義が90分。集中力と言う観点から考えると短い講義時間が理にかなっていると言えそうです。仕事においても、集中力が1時間以上持たない事を踏まえて、うまく休憩を入れて脳を休ませる事が効率よく働き続けるコツだと言えます。

仕事と休憩のメリハリをつけて脳をリチャージ!

Meditating girl

日々の仕事の生産性を上げるにも、実は小休止を設けるのが効果的です。最近、日本では過労働が問題となり、残業を無くそうと言う流れがあります。しかし、その分休みなくみっちり働いているようでは、生産性に問題があるばかりではなく、社員の精神面にも影響が出てしまいます。ある企業の社内調査によると、残業時間が月に60時間を超える部署にうつ病を発症するケースが一番多く、二番目に多かったのが残業ゼロの部署でした。これは残業ゼロと言う目標の達成のために勤務時間中の仕事と休憩のバランスがうまく取れていない事が原因だと推測できます。うまく休憩を取る事は仕事効率以上にメンタル面でも大変重要だと言えます。

仕事ができるビジネスマンに共通するのは、シンプルに考える力!

Keep it simple business concept for marketing, creativity, project management.

現代は全ての物事が複雑化しており、これらを丸ごと受けとめて全面的に対応しようとするのは不可能と言えます。このような環境の中で最高のパフォーマンスをあげるには、物事をシンプルに考え自分に必要な物を取捨選択する必要があります。複雑化した事象をシンプルに考え、余計なものはバッサリ切り捨てる。無駄な事はせず、大事なものを見極めて取り組む。仕事を効率良くこなす成功者はみんな、この大事なものとそうでないものをみきわめるセンスを磨いています。

実は、四方八方全て完璧でなくてもオールOK!

Laughing girl showing thumbs up.

外資系の企業でよく聞かれる「クイック&ダーティー」は決して早かろう悪かろうと言う意味ではありません。スピードを大事にして、内容は多少アバウトでも良いと言う風潮からきた言葉です。日本人は性格的に几帳面で、ついつい全てにおいて完璧を求めがちです。ビジネスメール等でも時候の挨拶から入っているものが見られます。もちろんこれらは仕事上重要な場合もありますので、一概には言えませんが、そのためにコストがかかっている事も念頭に入れるべきです。

走りながら考える!ビジネスの世界はスピードが勝負

two business man. competitive . info graph.fast business.business leader

お隣の国、中国はアメリカ以上にビジネスにおけるスピードを大事にしている国です。とにかく出来る限り早くスタートを切り、間違えたところで軌道修正をすると言うやり方です。これに比べて日本は慎重に検討を重ねて、十分確信が持てるまでスタートに踏み切らないと言った傾向があります。失敗を避けようとする日本の文化的背景も影響していると言えますが、移り変わりの早い現在のビジネス環境では見直しが必要な部分かもしれません。「早く動く」「走りながら考える」「早く決断する」「失敗したら素早く軌道を変える」と言ったトレーニングが必要になってくると言えます。

コストと効果で考える!会議のメモに飲み会の2次会、実は不要?

Lantern at the entrance of Japanese restaurant in Tokyo Japan

とあるアメリカの会社では社員に会議中にメモをとることを禁じています。理由はメモに気を取られている間、会議に集中ができないからです。メモを取らないことの効果は、大事なことを頭の中で整理しないといけない為より会議に集中できることです。また、日本のビジネスマンには夜に打ち合わせの会食が入り、そのまま2次会と言う流れも多いかと思います。この2次会と言うのは無駄なものだと言えそうです。最近は、アルコール抜きでもいかに部下とうまくコミュニケーデョンがとれるかと言う事が問題になってきています。つまり、人間スキルを上げる事が大切なのであって、コミュニケーションツールとしてアルコールを多用ししすぎている人は、ぜひその効果とコストの見直しを行ってみてください。

時にはアナログアイテムが抜群の優秀さを発揮!

Stationery set

全てのものデジタル化され、パソコンで管理されるのが日常の世の中になってきました。しかし、細かい事までパソコンに入力が必要で余計な時間がとられ、かえって非効率になったりしていませんか。こんな時はアナログアイテム、ポストイットやホワイトボードが有効です。ポストイットを「緊急性のあるもの」と「重要性のあるもの」で色分けして使えば仕事の優先順位を可視化できます。また、部内で共有したい事をパソコンの内で共有する代わりに皆の目の入る位置のホワイトボードに書き込んでおくのも効果的。パソコンでのスケジュール管理も便利ですが、便宜に応じてアナログアイテムを使いこなせればより効果が得られる事もあります。ぜひ試してみてください。

関連書籍のご案内

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。
 

今、あなたにオススメ