「明日に疲れを持ち越さないプロフェッショナルの仕事術」(著:渡部卓)より
毎日偏った食生活になっていませんか?
偏った食事による栄養バランスの乱れは、慢性的な疲れやコンディションの低下を招きます。とくに栄養素をエネルギーに変える働きを持つビタミンB群、ビタミンB1、B2、B12が不足すると、だるさや倦怠感がとれにくくなってしまいます。
たかが食事と侮ってはいけませんよ!!
あなたは大丈夫?疲れや悩みは食習慣の改善から!
忙しさにかまけて食事をおろそかにしてはいませんか?たとえどんなに有能な人であっても、そのパワーを発揮し続けることは凄く難しいでしょう。
寝ても疲れがとれない。慢性的な疲れに悩んでいる。という人には、今一度、ご自身の食習慣をしっかりと見直してみることをオススメします。そこで疲れがとれやすくなる、最強の食習慣をご紹介します。
疲れなんてへっちゃら!疲れに効果抜群の食習慣とは?
・朝食効果でパワーアップ!朝食がもたらす効果とは?
忙しいとついつい朝食を抜いてしまいがちですが、朝食をとらないことで脳に栄養が行き渡らず、集中力がなくなったり、体に力が入らず、いわゆる“だるい状態”で午前中を過ごしてしまうことになります。
朝食をとることで、下がっている体温を上げ、枯渇したエネルギーを補給します。そして、自分がこれから活動するというメッセージを脳に送ります。脳の重量は全体重の2%にもなります。就寝中の時間を考えると、朝はたっぷりと栄養をとることを心がけたいものです。朝食のメニューは「旅館の朝ごはん」が理想的と言われています。ご飯と味噌汁に主菜の魚か肉、それに納豆か卵です。これに果物や牛乳を加えれば完璧です。朝食を用意することで早起きになりますし、準備していくうちに脳も活性化されるという嬉しい効果をもたらしてくれます。
統計的にも、朝食をきちんと食べる子供ほど学力が高く、大人の場合は、朝食をとる人はとらない人に比べて、交通事故を起こす確率が低いそうです。朝食をとらない人は、晩御飯から次の日の昼御飯まで約17時間も間隔が空いてしまいます。食事の間隔が空きすぎると、次の食事の吸収がよくなるために、体脂肪の合成が促されて、体に脂肪を蓄えやすくなってしまいます。ですので、きちんとした朝食をとった方が、肥満防止にも繋がります。朝食をきちんととり、出社前から頭も体もフル稼働で行きましょう!
・朝食だけじゃない!外食でもコンディションはあがるんです!
忙しいビジネスパーソンは、三食とも外食ということもあるでしょう。一般的に外食では塩分・脂肪・糖質が過多になり、野菜が不足しがちです。野菜不足を解消するために、カロリー過多のメニューにプラスして野菜料理を一品追加することが大切です。時間に余裕のないときでも、栄養のバランスをとることができます。しかし、デスクワークの多い人にとっては外食で出てくるご飯は多すぎます。注文するときに少なめにし、ご飯の代わりに野菜でお腹を満たしましょう。普段家で魚を取る機会が少ない人は、外食でこそ太りにくく高栄養の焼き魚定食や、お刺身定食を注文してみるのもいいですよ。
・ プロフェッショナルの質のいい理想の食事とは?
質の良い食事は、疲労から体を回復してくれて、仕事の上でもパフォーマンスを発揮できます。 バランスのとれた食事の基本を覚えて、理想の食卓を目指しましょう!食事の基本は主食・主菜・副菜の3つのお皿です。外食やコンビニのお弁当では何が材料になっているか分かりにくいですが、この3つのお皿ならバランスをチェックすることができます。主食は、炭水化物でご飯・パン・麺など。主菜は、タンパク質や脂質の供給源となる、お肉・魚・卵・大豆などです。そして副菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維などを補給する、野菜やイモ・キノコ類・海藻類が該当します。この3つのお皿を毎食一皿50グラム以上と覚えてバランスよく摂取します。さらに、カルシウムやビタミンを補給してくれる牛乳・ヨーグルト・果物・ナッツ類をこの3つのお皿に加えるのが理想的です。
・白米よりも効果的!スーパーフード胚芽米とは?
疲労回復に効果のあるビタミンとしてビタミンB1が注目されています。ビタミンB1は糖質を代謝する際に働く栄養素で、不足すると糖質がエネルギーになりにくく疲れやすい状態になってしまいます。せっかく体のエネルギー源となる栄養素をとっても、ビタミンB1が不足していると、体の細胞にエネルギーを送り込むことができなくなってしまうのです。ビタミンB1は、とりだめが出来ないので、毎日摂取する必要があります。実は、白米は食物繊維もビタミンB1もほとんど摂取することができません。胚芽米であれば、食物繊維もビタミンB1も豊富に含まれています。ですので、食生活を改善したいのであれば、白米から胚芽米に変えてみるのもいいでしょう。
・朝がつらい・・・疲労回復を高めたいあなたには・・・
朝起きるのがだるい、食欲がない、頭が重い、集中力が持続しない、慢性的に肩がこるという症状がある人は、鉄分不足が考えられます。血液中の鉄分が不足すると、「鉄欠乏症貧血」になりやすく、体内の鉄分が不足します。その結果、ヘモグロビンが減り、脳を含めた全身のへの酸素供給が不足するので、動機や息切れ・怠いといった疲労感が生まれ、集中力や作業能率が落ちてしまいます。鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄の二種類があります。ヘム鉄は動物性で豚レバーや鶏レバーに多く含まれ、非ヘム鉄は植物性で、ホウレンソウやパセリに多く含まれます。鉄分は、体内でビタミンCの力を借りて吸収するので、生野菜やフルーツと組み合わせて効果的にとることが望ましいです。また、疲労回復や集中力を高めたいときには、「チロシン」というアミノ酸を摂取するのがオススメです。「チロシン」を摂取すると、ドーパミンやノルアドレナリンといった脳内の神経物質濃度が上がり、気分が向上しうつ病の改善にも効果があると言われています。
疲れない体を作るには、「体幹」を鍛えろ!
日本では通勤による疲れも大きいと言われています。スマホをいじっているか、居眠りしている人が大半です。こんな風に、通勤時間を過ごしてしまうのはとても勿体ないことです。そこでオススメなのが体幹を鍛えること!体幹を鍛えることで得られる効果ははかりしれません。腹圧が高まり下腹がへこむので、姿勢がよくなります。体の軸が安定するので、運動能力の向上も見込めます。さらに、体幹部のなかでも「腹横筋」という筋肉を鍛えることで、腰痛を予防することができます。「腹横筋」とは、腰を支える筋肉のひとつで、コルセットのように腰まわりをぐるりと囲むような形をしています。この部分が弱くなると、背骨がゆがんだ状態でバランスをとろうとして、まわりの筋肉に負担がかかってしまいます。そして腰のバランスが崩れ、つらい腰痛の症状があらわれてしまいます。 日ごろから意識して鍛える必要があります。
満員電車でも簡単に出来る体幹を鍛える方法とは?
ここでは体幹を鍛える方法として、「ドローイン」をご紹介します。お腹をへこませて、30秒ほどキープするだけの簡単なエクササイズです。満員電車でもできる簡単トレーニング方法です。通勤電車はもちろん、デスクワークの合間や歯磨きの最中などあらゆるシーンで行うことができます。
「ドローイン」のやり方とは?
1.背筋を伸ばし、真っすぐ立ちます
2.鼻から維持をゆっくり吸い込みお腹を膨らませます
3.おへその下を意識しながらゆっくりと息を吐き出し、お腹をへこませます
4.30秒キープします
立っていても座っていても出来る簡単トレーニング方法です。
食習慣の改善と体幹を鍛えて疲れとはサヨウナラ!
いかがでしたでしょうか。疲れは様々なところからやってきます。
疲れが酷い人は一度生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
簡単なことから初めて、慣れれば徐々にステップアップしていきましょう。
疲れともお別れできるかもしれませんね。
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『明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術(Business Life)』 (クロスメディア・パブリッシング) |