あなたは日傘に対してどのようなイメージを持っていますか?
気象庁のデータによると、日本の夏(6〜8月)の平均気温は上昇傾向にあり、長期的には100年あたり1.16℃の割合で上昇しています※1。年々厳しさを増す暑さから健康を守るため、今注目を集めているアイテムが「日傘」です。
最近では「日傘は美容目的で女性がさすもの」「男性が日傘をさすのは女々しい」というイメージを取り払い、より多くの人に活用してもらうべく様々な取り組みが行われています。そこで、この記事では、特に男性のビジネスパーソンに向けて日傘のメリットや選び方についてご紹介します。
日傘をさすメリット
①暑さ対策
日傘をさすとどれだけ暑さが軽減されるのでしょうか。
ある研究結果では、頭部の体感温度が4~9℃、全身の体感温度が1~2℃低下するというが報告されています※2。
また、環境省が日傘無料貸出イベントに際して実施したWBGT(暑さ指数)の測定では、日向に比べて日傘下では1~3℃程度のWBGT低減効果が確認されました※3。日傘はまさに「持ち歩ける日陰」なのです。
②日焼け・紫外線対策
コロナ禍ではおでこやフェイスラインだけが日焼けしてしまう「マスクやけ」が話題になりました。日傘は、日差しによる暑さだけでなく、紫外線を遮り頭皮や顔まわりの日焼けも防ぐことができます。
万全の紫外線対策を目指すには「日焼け止め」「サングラス」「帽子」「日傘」のフル装備が必要ですが、毎日続けるのはなかなかに面倒です。暑さや紫外線が気になるけど簡単に対策したい!という方には、やはり上半身をすっぽり日陰にしてくれる日傘がベストでしょう。
環境省が普及に取り組む一方で…男性の間には未だ根強い抵抗感
「日傘男子」の出現
暑さ対策における日傘の有用性には環境省も注目しており、特に男性への日傘普及に力を入れています。東京・代々木公園で開かれた環境省主催の「エコライフ・フェア2019」では、原田義昭環境相(当時)が「日傘男子」を名乗り、日傘利用をアピールしました。
埼玉県は、2017年に県庁職員による「日傘男子広め隊」を結成。職員自ら率先して日傘を活用し、男性日傘の啓発活動を行っています。
国や自治体の普及活動が功を奏したのか、最近ではテレビニュースでも特集されようになり、日傘男子人口は着実に増えています。しかし、日傘の使用に抵抗感を抱く男性もまだまだ多いのが現状です。
「周囲の目」が抵抗感の原因に
2019年夏に埼玉県が実施した男性用日傘モニター事業では、日傘の率先使用に参加した男性職員に対してアンケートを実施しました※4。
試用前アンケートでは「日傘を使うことに抵抗があった」と回答した人が64%でしたが、試用後には約9割が日傘の効果を実感し、約8割の人が抵抗感なく使っていることがわかりました。
一方で、約2割は使い続けても周囲の目が気になり、抵抗感が消えないと回答しています。日傘使用をためらう男性は、暑さ対策としての効果は理解しつつも、周囲の目や面倒さを障害に感じているようです。(とはいえ、日傘を使い始めた男性の中には「あまりの暑さに気にしていられない」という声も。)
老若男女に広がる日傘活用
小学校では、降雨に関係なく児童へ傘差し登下校を許可する学校が増えています。この動きの背景には、マスクの着用でより強く懸念されている熱中症リスクを減らすだけでなく、傘を広げることで児童間のソーシャルディスタンスを保つ狙いもあります。
このように、日傘はもはや美容女子だけが使うものでなく、老若男女の必須アイテムになりつつあります。猛暑が緩和されない限り、男性が日傘をさす光景が当たり前になる未来はそう遠くないかもしれません。
選び方のポイントは?メンズ日傘3選
今回はビジネスパーソン向けに
- シンプルなデザイン性
- 折りたたみ式
- 晴雨兼用
という条件の下、価格帯別に3ブランドをピックアップしてご紹介します。
UNIQLO
¥1,500
風を受け流す回転仕様つきが強み。より手頃な価格帯でしっかりした日傘を求めたい方にオススメです。
THE SUIT COMPANY
「HUS./Smart duo Air UVカット折り畳み傘」
¥2,640
コンパクトかつ軽量なので、カバンに入れても邪魔になりません。スマートに持ち歩きたい方にオススメです。
CONVERSE
¥3,850
ロゴが程よいアクセントになっており、ビジネスパーソンの方でも使いやすいデザインとなっています。折りたたみ傘としては比較的大きめサイズであることもうれしいポイントです。
いかがでしたでしょうか。ぜひ自分好みの一本を見つけ、日傘デビューに踏み出してみてください。
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■註
※1気象庁「日本の季節平均気温」:
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/sum_jpn.html
※2渡邊慎一、石井仁「日傘による暑熱環境緩和効果の実証的研究」2015:
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25350085/
※3気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)「日傘無料貸出イベントでのWBGT測定・掲示」https://adaptation-platform.nies.go.jp/db/measures/report_063.html
※4埼玉県「日傘に関するアンケート調査結果(男性用日傘モニター事業)」:
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0502/higasa/torikumi/2019higasa_questionnaires3.html
■参考文献