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最近よく耳にする健康寿命とは、健康で活動的に暮らせる期間。男性は約70歳、女性は73歳で、平均寿命との差が男性で9・22年、女性で12・77年もある。つまり何らかの疾病を抱えながら暮らさなければならないわけです。
元気で、長生きするために、今から生活習慣を改善しましょう。身体によい生活習慣を送ることで、病気のリスクを減らし、免疫力をアップできるのです。もちろん若さを保つことも可能。「まだまだ先のことだから……」と不摂生な生活を続けていると、将来は危ういかも。
ここでは元気で長生きできる「心の習慣」と「仕事の習慣」をご紹介!
心の習慣
■幸せな結婚生活は長生きできる
「これはアメリカの心臓冠状動脈バイパス手術を受けた男性たちの調査ですが、幸せな結婚生活を送っている男性は、幸せとはいえない結婚生活を送っている男性より2・7倍も生存率が高いのだ。これは幸せだと感じている精神的な要因が大きく関係していると言われる。また、うつ病の人は寿命が短いとのデータもある。幸せな結婚が長生きにつながるとしたら、あなたの夫はどっち?」(医学ジャーナリスト・松井宏夫さん)
■免疫力がアップする性格がある
「3つの性格がある。Aタイプは「競争心が旺盛で攻撃的で精力的。社会的地位の向上を目指す人」、Bタイプは「他人が何を言おうがおかまいなしでマイペース。生活を楽しみ、やりたいことをやっていく人」、Cタイプは「まじめで社会のルールを守り、自分の感情を抑えて、他人を気遣う人」。さて、あなたはどのタイプ? Aタイプはがんに対しては強いけど、心筋梗塞に対してはハイリスク。Cタイプはがんにはなりやすいが、心筋梗塞にはなりにくい。ちょうどいいのがBタイプ。よく性格は変わらないというけれど、性格も人生の歩みとともに変化するもの。あなたも免疫力の高いBタイプを目指してみて」(松井さん)
■笑いで病気が治癒する
「お笑いのメッカである『なんばグランド花月』で楽しんだ後で19人の採血を行ったところ、がん細胞を攻撃して破壊するNK(ナチュラル・キラー)細胞が活性化したという。笑いはすべての疾患に有効に作用し、笑わない人は、よく笑う人に比べて脳卒中のリスクが上がる。しかめっ面ばかりしていると、健康にも悪影響するし、いい運だって逃げてしまう。毎日、ワッハッハと笑って暮らそう」(松井さん)
■休日は夫婦で会話しよう
「仕事で疲れている夫は、夫婦の会話を面倒がり、妻にしてみれば「ちっとも話を聞いてくれない」ということで、これが夫婦の会話が途切れて、家庭内にもストレスがたまっていくようになる。ストレスは脳の活動を鈍らせ、免疫力の低下につながる。休日は、お茶でも飲みながら夫婦で会話を」(医師の北條元治先生)
■不快感は脳の働きを鈍らす
「他人のちょっとした行動に腹が立つことはけっこう多い。「並んでいたら割り込まれた」「親切にしたのにお礼も言わない」などムッとすることがあるのでは。そんなときは「こういう人なんだなあ」と、その人に意識を向けると腹も立たなくなる。マイナス感情から生まれるストレスは脳の働きを鈍らせる。逆に「私はこうはしないようにしよう」と前向きにとらえると、脳は活性化する」(北條先生)
仕事の習慣
■怒りが込み上げてきたら深呼吸
「深呼吸すると心が落ち着きますが、カーッとしたときこそ深呼吸を。ゆっくりとした呼吸を数回繰り返すことで、興奮神経である交感神経の緊張が解け、脳の戦闘モードも落ち着きを取り戻す。深呼吸する習慣をつけると、負の感情が込み上げてきても、コントロールができるようになる」(北條先生)
■ストレスがたまったら森林浴を
「忙しいとき、ストレスがたまってきたときは樹木の多い公園で散策を。過剰に分泌されたストレスホルモンが減り、副交感神経が優位になるので、血圧や心拍数が正常に戻ったり、免疫力を上げる効果がある」(北條先生)
■いつもと違う道を歩く
「同じ動作をしていると脳は活性化しない。ときどき少し遠回りをしてみよう。いろいろな発見があり、脳も活発に働きます。会議があるときなど、少し早起きして、ひとつ手前の駅から会社まで歩いてみると、いいアイデアが生まれたりすることも」(北條先生)
■満員電車でミントのガムを噛む
「満員電車は、押されたり、足を踏まれたり、ストレスがたまる。そんなときはミントのガムが有効で、5分以上噛むことでストレスが軽減できるという報告がある。試してみて」(北條先生)
■机の上は頭の中と同じ
「机の上がごちゃごちゃで、いつも探し物をしている人がいる。こういう人は、頭の中もきっとごちゃごちゃになっているはず。仕事の効率化を図るには重要なものとそうでないものとを見分ける能力が必要で、仕事ができるか否かは机に現れるといっても過言ではない。机の上を整理してスッキリさせると、頭の中もスッキリしますよ」(北條先生)
北條元治(ほうじょう・もとはる)◎東海大学医学部非常勤講師、形成外科医、医学博士、(株)セルバンク代表、RDクリニック顧問。弘前大学医学部卒業後、ペンシルベニア大学医学部で培養皮膚を研究。2005年に日本初となる「肌の再生医療」の専門医としてRDクリニックの開設に携わる。テレビ出演、セミナーなど幅広く活躍中。著書に『最高のビジネスパフォーマンスを実現する101の習慣』(秀和システム刊/1400円+税)。
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