BUSINESS SKILL

「成果を出す人」から「成果を出し続ける人」になるために

締め切り間際に気合いと根性で猛スパートをかけたら、思った以上に仕事が上手くいった……という成功体験は、誰もが経験したことがあると思います。「やればできる」と自分のポテンシャルの高さに満足することもあるでしょうが、残念ながら、その喜びはあまり長くは続きません。

現代のビジネスパーソンは、たくさんのタスクを抱えており、残業や徹夜作業は許されない状況ですから、すぐに次のタスクに取り組む必要があります。気力と体力を使い果たし、精根尽き果てた状態では、どうしても次のタスクの初動が遅くなってしまうのです。

締め切り間際ではなく、最初の段階で猛然とスタートダッシュをすることで、仕事が上手く進んだ経験がある人もいると思います。いざ仕事を始めてみたら、意外と気分が高揚して、資料作成などがドンドンと進む状態を「作業興奮」といいます。

作業興奮が始まると、時間を気にせず、「行けるところまで突き進もう!」という気分になって、爆走状態を続けることができます。そのまま最後まで一気に駆け抜けることもありますが、問題はそのタスクが終わった後に起こります。心身ともに疲れ切った状態では、すぐに次のタスクに手をつけることができなくなってしまうのです。

手がけたタスクは上手くいくかもしれませんが、次のタスクの動き出しに影響が出てしまいます。一度は成果を出すことができても、成果を出し続けることが難しくなるのです。

AI分析によると、成果を出し続けている人は、与えられた締め切りの少し前に独自の期限を設定して、リミットの前にタスクを終えていることがわかっています。

作業の途中でしっかりと休憩を取っていますから、作業興奮によって疲労困憊することはなく、体力と集中力を余らせた状態でタスクを終えています。時間的にも、エネルギー的にも「ゆとり」があるため、余裕を持って次のタスクに取り組むことができます。それによって、何か不測の事態が発生しても対応することが可能になり、スムーズに次のタスクに向けて動き始めることができます。

これが「成果を出す人」と「成果を出し続ける人」の違いといえます。成果を出し続けている人は、一度限りの成功に一喜一憂することなく、継続的に成果を出し続けられるような「仕組み」を作って、毎日のタスクと向き合っているのです。

「PDCA」サイクルを早く回す

初速を上げると、行動実験が可能になり、たくさんの修正ポイントを見つけることができる……という考え方は、見方を変えれば、「PDCA」を何度も回せることを意味しています。

現代のビジネスでは、「Plan」(計画)→「Do」(実行)→「Check」(検証・評価)→「Action」(対策・改善)という「PDCA」サイクルを早く回すことが基本とされていますが、初速を上げることによって、このサイクルを繰り返し高速で循環させることが可能になります。

常に成果を出している人は、精度70%くらいで「P」をスタートさせて、制限時間内にPDCAを2~3サイクルは回すことを想定しています。

彼らは、「PDCA」→「PDCA」で回すのではなく、「P」と「D」を徐々に小さくして、「PDCA」→「DCA」→「CA」→「CA」……というサイクルで回しています。「CA」→「CA」を繰り返すことによって、PDCAのサイクルで回すよりも、検証と改善の回数を圧倒的に増やすことができます。

「DCA」や「CA」のサイクルを時間の許す限り数多く回すことで、検証や改善の精度を高めていくことが、成功に向かう確かな道筋となります。成果を出し続けている人は、「数多くの修正点を見つけ出すために、初速を早くしている」のです

『仕事は初速が9割』(著:越川 慎司)より

<併せて読みたい>

すぐやる!に変わる超習慣 「環境をつくろう」


『仕事は初速が9割』

(クロスメディア・パブリッシング)

 

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