仕事を始めて作業興奮が出ると、2時間でも3時間でも、集中して作業をすることができますが、成果を出し続ける人たちは、それを「やめる」習慣を持っています。
集中して長時間の作業をすると、疲労が蓄積して、作業効率が悪くなります。作業興奮が出すぎてしまうと、作業することが目的になってしまい、本来の目的を見失ってしまう危険性もあるからです。
こうしたリスクを回避するためには、あらかじめ休憩時間と休憩の仕方を決めておくことが大切です。
作業を始めて45分が経ったら、作業を中断してデスクから離れ、コーヒーを飲むとか、30分が経過したらグミを食べるなど、それぞれの好みに応じて、手軽で時間のかからない気分転換の方法を工夫しています。
コーヒーを飲むために一度立ち上がる習慣があると、「あれっ、何のためにこの作業をしていたんだっけ?」と仕事を振り返る機会ができます。
ムダな作業にハマっていると気づけば、それをやめることができるのです。
「疲れから休憩する」は間違い!?
これまでの行動実験によって、コーヒーを飲みながら仕事や、おやつを食べながら作業は、どうしても効率が悪くなることがわかっています。
コーヒーを飲んだままで作業をすると、休憩のタイミングを見失って、疲れたり、眠くなったりしてしまうことになります。
この仕事が終わったら、温かいコーヒーを飲んで一休みしようとか、この作業が終了したら、甘いおやつを食べよう……というメリハリの利いた状況を意図的につくった方が、作業効率が格段に高まります。
多くのビジネスパーソンが、「疲れたら、休憩する」という働き方をしていますが、そうした休み方によって、疲れが取れることはありません。
疲れが出た時点で、すでにエネルギーを使い過ぎていますから、休憩によって気分転換はできても、疲れが取れることはないのです。
成果を出し続けている人たちは、「疲れる前に休憩する」ことを重視しています。
45分に一度、休む時間を意図的につくる

聞き取り調査の結果、成果を出し続けている人の多くは45分に一度のペースで小休憩を取っていることが明らかになっています。
1時間とか1時間半も作業を継続すると、集中力や作業効率の低下を招きますから、デスクの上にキッチンタイマーや、アナログ時計を置いて仕事をしている人も多く見受けられました。
45分という時間設定を「中途半端」と感じる人もいるかもしれませんが、中途半端な時間設定をする方が、作業効率がアップすることがわかっています。
その代表例が、「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれる時間管理術です。
ポモドーロ・テクニックとは、イタリアの起業家フランチェスコ・シリロによって考案されたもので、「25分作業→5分休憩」を1ポモドーロとして、4ポモドーロに一度の割合で15~30分程度の長い休憩を取ることが、最も生産性をアップさせると考えられています。
聞き取り調査によって、成果を出し続けている人たちは、作業が進むにつれて、休憩時間を微妙に変化させていることも明らかになりました。
1回目「45分作業して5分休憩」→2回目「45分作業して10分休憩」→3回目「45分作業して15分休憩」など、作業時間と疲労との関係を考えて、休憩時間を調整しています。
休憩時間の設定は、その日の体調によっても変える必要がありますが、最も大事なポイントは二つあります。
①キリのいい時間設定をして、無理をしない
②疲れが出るまで、作業を続けない
成果を出し続けている人たちは、「疲れる前に休憩を取る」ことを習慣にしているのです。
『仕事は初速が9割』(著:越川 慎司)より
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