「忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣」(著:杉本恵子)より
スーパーフードは効果ある?
スーパーフードは通常の食材に比べて突出した栄養成分を含んだもの
スーパーフードという言葉はご存知ですか?最近よく聞かれるようになったのですが、ダイエットに興味のある女性中心に広まっている言葉なので、男性にはあまり浸透していないかもしれませんね。
通常の食材に比べて突出した栄養成分を含んだものを「スーパーフード」と呼び、食と健康に敏感なセレブやモデルなどが摂っているということで話題になりました。
一時的なブームで終わらせるにはもったいない
中には一時的なブームで終わったものもありますが、ブームで終わらせるにはもったいない食材もあります。
アサイー
アサイーは非常に生命力が強い抗酸化力の高さ抜群の果物
スムージーにしたアサイーとフルーツやシリアルを合わせた「アサイーボウル」がハワイなどで人気になり、日本でも知られるようになりましたが、元々はブラジルの奥地アマゾンの原住民に伝えられ、彼らの命と健康を守ってきた果物です。
実の大きさや形状がベリーに似ているのですが、ベリーではなくヤシ科の植物の実です。けれども、その小さな実に秘められたパワーはベリー以上。
アサイーは強烈な紫外線の降り注ぐ赤道直下という過酷な環境で育つため、非常に生命力に強いのが特徴。中でも抗酸化力の高さは特筆ものです。
ポリフェノールの含有量がワインの30倍?まさにスーパーフルーツ
人間の体内では疲労や加齢によって活性酵素が増えていきますが、この活性酵素をアサイーに含まれるアントシアニンというポリフェノールが抑えてくれます。ポリフェノールの含有量はブルーベリーの18倍、ワインの30倍とも言われていますから、まさにスーパーフルーツ。
栄養豊富で他の果物と合わせやすい甘さと香り
他にも、鉄分、カルシウム、食物繊維はもちろん、アミノ酸やオレイン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCも豊富に含まれているのです。
アサイーそのものは、ほとんど甘さや香りもないため、他の果物と合わせてスムージーなどにして一日にコップ1杯程度飲むのがお勧め。摂取しすぎるとお腹がゆるくなることもあるので、その点は気をつけてください。
キヌア
キヌアはNASAが評価する栄養価の高い完全食材の雑穀
南米アンデス山脈一帯を原産とする擬似穀物。キビやアワなどと同じく「雑穀」の仲間です。原産地一帯では数千年前から食用に用いられてきました。
1990年代にNASA(アメリカ航空宇宙局)で、一つの食材によってほぼすべての栄養素を満たせる完全食材に近いと評価されたことから、その名が知られるようになったのです。
キヌアの特徴はNASAも評価したように、その栄養価の高さにあります。同じ量の白米と比べると同等のエネルギーに対してバランスのよいアミノ酸を含んだタンパク質は2倍、カリウムが6倍、食物繊維や鉄分が8倍、カルシウムが10倍。
アレルギー対策・ダイエット対策にも注目
しかもアレルギーフリーかつGI値(グリセリンインデックス値)、GL値(グリセミック負荷値)が低いことから血糖値の急激な上昇を起こさず、ダイエットサポート食としても注目されているものです。
炊き込みご飯に混ぜたり、キヌアの粉を小麦粉に混ぜてパンケーキにしたりといった食べ方もできます。
チアシード
チアシードは水分を含むと10倍の大きさのジェル状になる腹持ちがよい種
チアシードの「チア」とはメキシコなどの中南米で栽培されているシソ科植物のこと。その種が「チアシード」です。古代から、その豊富な栄養価と共に現地の人たちには欠かせない食べ物として食べられてきました。
またチアシードの最大の特徴は腹持ちのよさ。水分を含むことで約10倍の大きさに膨らみジェル状になります。そのため少ない量で満腹感が得られるのです。
栄養豊富!オメガ3脂肪酸も含まれるので脂肪減少に効果あり
カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルや食物繊維も豊富。さらに人間が体内でつくることのできない必須脂肪酸である「オメガ3脂肪酸」も含まれています。
コレステロールや中性脂肪を蓄積しがちな現代人の食生活にあって、チアシードの代謝促進効果や中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させる働きを促す「オメガ3脂肪酸」は強い味方。
チアシードはスプーン大さじ1杯ほどで、成人男性に必要とされる一日の「オメガ3脂肪酸」を摂ることができます。グラノーラなどのシリアルを入れたヨーグルトにチアシードを入れて食べるのが手軽でお勧めです。
オメガ3脂肪酸とは
オメガ3脂肪酸とはDHA、EPA、αリノレン酸の総称をいう油のことです。
DHA(ドコサヘキサエン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)やαリノレン酸は血液中の中性脂肪やコレステロールを下げる働きや、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病や認知予防にも効果的とされる不飽和脂肪酸です。
えごま油や亜麻仁油(あまにゆ)に多く含まれていている油ですが、チアシードにも多く含まれているとわかると、選択肢が拡がってまた少し摂りやすくなりますね。
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