糖質制限

「食後の眠気がひどい」は糖尿病のサイン!

 昼ご飯を食べた後、午後2時から3時ぐらいにとてつもない眠気を感じることありますか? 

 基本食事をすることにより副交感神経が刺激されるので、歩き回ったりすることなく座っているとリラックスして眠くはなります。しかし度を超えた眠さ、気がつくと寝てしまっているような状態になる人は要注意です。

 この眠くなっている時に何が起こっているのでしょうか? 

 それは血糖値の急激な低下です。

 血糖値コントロールがうまくいかなくなってきた時の初期に起こる反応は、インスリン反応性の低下です。血糖を下げる役割のあるインスリンの分泌が遅れると、血糖値は急激に上昇することになります。

 そして次に起こる現象は、インスリンがその上昇した血糖値に対応する分だけ、遅れて大量に分泌されます。その結果分泌されるインスリンは本来分泌されるべきインスリンよりも過剰な量となり、最後は血糖値が下がりすぎてしまうという現象が引き起こされます。

 食後25時間後に起こる低血糖の状態を食後遅発性低血糖と呼びます。食後遅発性低血糖の原因は血糖値コントロール能力の低下だけではありませんが、ほとんどは血糖コントロール不良、糖尿病の前兆を疑うべきです。

 食後遅発性低血糖が起こる場合は、食事の度に繰り返し過剰なインスリンが分泌されることになります。体は繰り返し受ける刺激に対して鈍感になろうとする性質が備わっています。繰り返しさらされる高インスリンに対して、インスリン感受性の高い筋肉や脂肪組織が徐々に反応しなくなります。この状態がインスリン抵抗性で、程度がさらに進行すると糖尿病に至ります。

 おやつを頻回に食べるなど、糖分摂取を一日中行っていると、食後遅発性低血糖が起こりやすくなり、そのタイミングで猛烈な飢餓感も出現します。そしてまた飢餓感を解消するために食べるという悪循環を繰り返しながら病態が進行します。もし血縁関係に糖尿病の人がいて、食後に眠気が頻回に襲うならたとえその人が痩せていたとしても将来糖尿病になるリスクは高いと考えるべきです

自分が処理できる範囲に糖質の摂取を制限する

血糖値がちょっと高いと言われる糖尿病予備軍の段階で生活習慣を変更すれば、糖尿病への進行および心臓病や脳卒中などを恐れる必要はなくなります。そのためには何をすべきかを明確に意識する必要があります。

 糖尿病予備軍と言われる人の多くは、現時点で自分が実際に処理できる以上の糖質を摂取しているために血糖値が高い状態となっています。そして糖尿病予備軍の空腹時血糖障害では、血糖値を調整する重度の肝機能障害があり肝臓が正しく血糖値をコントロールできません。

 同じく糖尿病予備軍である耐糖能異常では主に筋肉で重度のインスリン抵抗性があり、そのためブドウ糖を筋肉の中に収納することができていません。肝臓も筋肉も体の中に入ってきたブドウ糖を持て余している状態です。

 よって糖尿病の人、および糖尿病予備軍の人が心がける生活習慣の目標はまず自分が処理できる範囲に糖質の摂取を制限する必要があります。糖質の摂取、これには砂糖はもちろんですが、穀物(米、小麦)、果物、イモ類など血糖値を上昇させる食べ物を一時的に制限することが必要です。

 ですが、ここで間違えていけないのは糖質制限をすれば解決するワケではないということです。血糖値が上昇しているということは細胞にとって必要なブドウ糖が細胞内に入ることができず、細胞は慢性的にエネルギー不足の状態に陥っています。

 糖質を制限していくら血糖値が落ち着いても、そもそも細胞内に入るブドウ糖の量が多くならなくては根本的な解決にはなっていないワケです。解決すべきは血糖値を正常の値に戻すことではなく、その背景にある肝臓と筋肉の代謝障害を改善していかなくては意味がないのです。

『不調を治す 血糖値が下がる食べ方』(著:石黒 成治)より

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極端な制限はNG! 糖質制限ダイエットの4つのリスク


『不調を治す 血糖値が下がる食べ方』

(クロスメディア・パブリッシング)

 

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