肝臓の機能を改善する食品はさまざまな抗酸化物質を含む食品です。肝臓保護効果のある食品には以下のようなものがあります。
1 アボカド

アボカドは日本でも簡単に手に入るようになった果物の一種です。アボカドはカロリーの80%が脂質で、オリーブオイルと同じオレイン酸が中心です。食物繊維も豊富で、アボカド1個に約8g含まれます。脂質、食物繊維の豊富な食品は食後の満足感が高まります。そのためアボカドを摂取すると食欲のコントロールが容易になります。
過体重または肥満の成人を対象とした研究で、毎日1個のアボカドを3カ月間食べることで腹部脂肪が低下することが示されています。また、アボカドの摂取は脂肪組織からのホルモン分泌を改善し、中性脂肪値、LOLコレステロール値を改善します。
2 コーヒー

コーヒーの肝臓保護効果があることが報告されたのは1990年代のことです。コーヒーの摂取はアルコールによる肝硬変の進行を止める働きがあることが発見されました。その後の研究でコーヒーはアルコール以外のすべての肝臓疾患のリスクを低減すること、肝臓がんのリスクを低下することが示されています。
コーヒーの薬効成分はカフェイン、クロロゲン酸の他、1000種類以上の化合物が含まれています。カフェインには肝酵素を低下させる作用があります。
実際に脂肪肝を持つ成人の研究では、定期的にコーヒーを消費する人は脂肪性肝炎(NASH)へ進行しにくいことが示されています。このコーヒーが脂肪肝の発症を防ぎ、肝障害の重症度を下げる効果はカフェインが入っていないデカフェコーヒーでも示されており、カフェインが苦手な人でもコーヒーを摂取するメリットはあります。
3 新鮮な魚

サーモン、ニシン、イワシなどにはオメガ3脂肪酸であるEPA/DHAが豊富に含まれています。オメガ3脂肪酸は肝臓の炎症と肝臓への脂肪の蓄積を軽減する効果を示します。脂がのった魚を週2回以上摂取すると、血中の脂質を減らしてくれます。魚を週に2回以上食べる人は、肝臓がんのリスクが54%低いことも示されています。オメガ3脂肪酸EPA/DHAはサプリメントとして摂取することもできますが、オメガ3脂肪酸は酸化しやすいためサプリメントの質には十分注意が必要です。
4 緑茶

緑茶には心血管系死亡、全死亡の低下作用などの健康効果があることが日本人の疫学データから示されています。緑茶に含まれるポリフェノールであるカテキンが炎症の改善、脂質代謝を改善します。また、緑茶カテキンは脂肪の燃焼を増加させ、肝臓への脂肪の蓄積を減少させます。緑茶カテキンを12週間摂取した人は、肝臓機能改善、体脂肪の減少とともにCT検査にて肝臓の脂肪量が減少することが確認されています。同様の肝臓の保護効果は紅茶にも存在すると考えられています。
5 くるみ

ナッツは抗酸化物質であるビタミンE、食物繊維が非常に豊富です。中国の研究では、週に4回以上ナッツを摂取する人は脂肪肝になりにくいことが示されています。ナッツの中でもクルミはポリフェノールなどの抗酸化物質とオメガ3脂肪酸の含有量が最も高く、脂肪肝の軽減に最も効果的な食材です。
地中海食の一環として18カ月間28gのクルミを意識的に摂取してもらう研究の参加者は、1週間に5、6回クルミ摂取が継続できれば肝臓内の脂肪が低下することがMRI検査で確認されました。この研究ではさらにポリフェノールを多く摂取する地中海食(緑の地中海食)を摂取するとさらに脂肪肝が改善することが示されており、より多くの抗酸化物質を摂取することが脂肪肝改善のカギとなることは間違いありません。
『不調を治す 血糖値が下がる食べ方』(著:石黒 成治)より
<併せて読みたい>
