こちらの記事は週刊女性PRIME(運営:主婦と生活社)の提供でお送りします。
「やらなきゃいけないのはわかっているんだけど、ついつい先延ばしにしてしまう」。
こんな悩みは性格のせいではなく、脳の使い方のせいだった! 10万部を突破した話題の書籍『すぐやる!「行動力」を高める”科学的な”方法』の著者であり、作業療法士の菅原洋平さんが「すぐ動けるようになるための4つのポイント」を紹介。下のチェックリストにあてはまる方は、日々の生活にぜひ取り入れて。行動と考え方が変われば、自分の“進化”を体感できます!
<“すぐ動けない”タイプがわかるチェックリスト>
□必要以上にスマホをいじってしまう
□“ながら”でテレビを見続けてしまう
□「どうせ私にはできない」と、すぐあきらめてしまう
□「自分はギリギリまで動けないタイプ」と決めつけている
□不規則な生活が続いている
□眠気が取れなくていつも眠い
□「頑張るぞ!」と気合を入れるも頑張れない
□毎回“やるやる詐欺”で終わってしまう
□他人に感化され嫉妬しやすい
□やることがどんどんたまっていく
【1】『4-6-11の法則』を実践して良質な睡眠を手に入れる
『4-6-11の法則』とは「起床から4時間以内に光を浴びて、6時間後に1~30分ほど目を閉じ、11時間後に少し身体を動かす」良質な睡眠をとるためのテクニック。
脳は光を感知してから16時間後に眠気をつくるため、起床後に太陽の光を浴びることで、その夜のスムーズな睡眠につながります。次に6時間後に必ず目を閉じて脳に休憩をとらせること。最後に11時間後にできるだけ身体を動かして体温を上げることで、その後の体温低下で眠り始めの睡眠の質が向上します。
この法則を取り入れるだけで生体リズムが整っていくようになるんです。ただし、週末の「寝だめ」は注意! 整ってきた生体リズムを再び乱す原因になるため、せめていつもの時間と誤差1時間くらいで起きてカーテンを開けて、リズムを守って。
【2】ムダなドーパミンを出さないためにながら作業はしないこと
脳から出るドーパミンは、意欲を高め、すぐ行動を起こすために重要ですが、もらえるとわかっている報酬に対して出る性質のもの。そして、意志ではそれをコントロールできないので、環境を整えましょう。
例えば、テレビをつけていると、CMの前に期待させるフリがあって、CM後にはその結果が見られるとわかっているから、そこでドーパミンが出てしまう。純粋にテレビを楽しむ場合はいいですが、何かしたいときにテレビをつけながらすると、ムダなドーパミンが出て、本来やりたいことへの意欲が上がらない結果になります。ながら作業はやめて、必要なことにドーパミンが出るように仕向けましょう。
【3】“できた”体験につながる脳内検索ワードを増やす
ポジティブな言葉を口にすると、いい循環が生まれるとよく言われますが、実はそうではないのです。言葉は、脳内の検索ワードとして機能し、この言葉に結びついた過去の体験を引き出すきっかけになります。ただし、どれだけポジティブなことを口にしても、今まで達成できていないことだと脳は何をしていいのかわからず、ショートしてしまいます。
そのため高すぎる目標はやめ、実現可能で具体的な目標を立て、小さな成功を得ることが大切! その体験を導き出す検索ワードを増やすことで、脳は次に何をすればいいのか効率的に把握していくというわけです。
【4】家事や仕事の難易度を数値化し消費エネルギーを体感する
日々、自分が行っている家事や仕事のレベルに応じて難易度を数値化してみましょう。皿洗いは1、お弁当作りは4、資料作成は7というように、自分が行っている作業に数字をつけてみると、難易度1だと思っていることが意外になかなかできてなかったりすることに気づいて、意識が変わります。
そして、難易度をベースに、スケジュールを組んでみましょう。脳というのは、基本的に1つのことしかできないため、複数のことを同時間帯にすることは、必要以上に負荷をかけます。難易度の低いものと高いものをどう配置するかが鍵。難易度の高いものを連続で並べれば、そのぶん脳の消費エネルギーも多くなり、その次に配置していた難易度1ですらできなくなってしまうことに。数値化することで、脳は「面倒」ではなく「難易度2に取り組む」というスイッチが入りやすくなります。
菅原洋平(すがわらようへい)さん
作業療法士。ユークロニア代表。民間病院精神科を経て、国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。現在、ベスリクリニック(東京都千代田区)で外来を担当する傍ら、企業研修を全国で展開し、その活動はテレビや雑誌などでも注目を集める。『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な”方法』(文響社)をはじめ著書多数。
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