「エグゼクティブになる人の若々しい顔のつくり方」(著:野々下一美)より
なかなか治らない、あごニギビの対策
あごニキビで悩んでいる方は案外多いようです。せっかく身なりを整えて、いざビジネスの現場に行くとき、あなたの本来の「顔」がつくられていないのは、なんとも、もったいないことです。
あごは乾燥しやすい部位で、水分不足の傾向にあります。そのため、皮脂がつまりやすく、また、男性ホルモンが活発に働く部位でもあります。皮脂分泌量が他の部位に比べて多く、毛穴がつまりやすいのです。
あご周辺にはひげも生えているので、カミソリなどによって傷つけられます。また、手で触れる機会も多いので雑菌も付きやすく、これらの原因と相まって、ニキビは発生しやすくなっています。
ふつうはTゾーン(おでこと鼻)に皮脂がたくさん分泌するので、思春期はここに集中してニキビができるのですが、あごの場合、乾燥しすぎて皮脂が分泌しすぎてニキビができやすくなるのです。これを思春期のニキビと区別して「大人ニキビ」と呼んだりします。
正しい髭の剃り方
あごニキビ対策としてはもちろんですが、普段から心がけたいのが正しい髭の剃り方です。髭を剃る際には、髭に十分な水分を含ませる必要があります。できれば蒸しタオルなどで数分間温めて、髭を柔らかくしてから剃りたいものです。しっかりと温めることによって毛穴も広がるので、カミソリの刃を無理に押し当てなくても深剃りすることができます。
さらに、直接肌に刃を当てるので、摩擦を緩和するために、必ず、剃る前には石鹸を泡立てましょう。もしくは、乳液やローションなどのプレシェーブローションを使ってください。石鹸を泡立てて使う場合には、肌がアルカリ性に傾くので、長い時間そのまま放置しないようにしましょう。その後、手早く剃って、化粧水を補給し、肌を弱酸性に戻してあげましょう。
保湿が重要
あごのニキビを防ぐには、保湿ケアが大切になります。角質層に十分に水分がいきわたっていれば、原因となる毛穴詰まりが起こる可能性が下がります。また、手指で直接触れるのを意識的に避けて、刺激を与えずに石鹸の泡をころがすように洗顔しましょう。衛生的に保っていれば、炎症が起こる可能性も少なくなります。とにかく洗顔の際に、顔を強くこすらない習慣が大切です。
皮脂の酸化も炎症促進の原因ですから、抗酸化成分を含む化粧水を使用します。代表的な成分としては、ビタミンC誘導体、グリチルリチン酸などが挙げられます。
洗顔の仕方
あごニキビの対策としてだけではなく、普段から習慣づけたい洗顔、化粧水の付け方をご紹介します。理想的な方法として「泡パック洗顔」をおすすめします。毛穴の汚れを細かな泡で吸着し除去する方法です。
①てのひらに泡をつくり、ちょっとずつ水を足し、ミカン1個分くらいの泡にする。
②Tゾーン(おでこ)→鼻先→頬→口のまわり→目のまわりの順でつけます。
泡をくるくるまわしながらのばすイメージで広げます。決してこすってはいけません。泡をつぶさないように、泡を移動させましょう。
③37度程度の温かい流水で20回~30回洗い流し、石鹸分を残さないように気をつけましょう。
化粧水の付け方
①てのひらに化粧水を適量とる。
②目の周り→口の周り→頬→Tゾーンの順でつける。
③てのひらで包み込むようにおさえる。
洗顔後、すぐに化粧水適量を、てのひらにのせます。そして、目の周り、口の周り、頬、Tゾーンと、洗顔とは逆の順番でつけていきます。コットンを使用する方法もありますが、男性の場合、髭にコットンがついてしまうので、てのひらを使った方がよいでしょう。てのひらに適量をとり、こすり合わせるように広げて、押さえるようにつけていきます。
乳液またはクリームは、肌から化粧水を蒸発させず油分補給のために必要です。しかし、皮脂分泌量や皮脂膜の回復には個人差があります。また、季節によっても乾燥の度合いが違ってくるので、だれでもいつでも必要なわけではありません。皮脂の多い人、夏場で肌がしっとりしているときなどは、つけなくても大丈夫でしょう。しかし冬場はかなり乾燥しますので、皮脂が出る人でも、乳液かクリームは必要になります。
ホルモンバランスもポイント
男性ホルモンはストレスによっても分泌されることも覚えておきましょう。ストレスが多いビジネスマンは、日ごろからホルモンバランスを整える食事を心がけたいものです。
バランスを整える食事とは、納豆などの大豆製品(ビタミンB6、イソフラボン、パントテン酸)/バナナ、マグロ、カツオ(ビタミンB6)/うなぎ、かぼちゃ(ビタミンE)/レバー、アボカド(コエンザイムQ10)などです。カルシウム不足には、小松菜や切り干し大根、いわし、ひじきなどがよいでしょう。清潔を保つことはもちろんのこと、ストレスや食事にも気をつけるようにしましょう。正しいケアと食生活に気をつけて健康な肌を保ちましょう。
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