「まんがでわかる!元気が出る睡眠」(漫画・カミムラ晋作 監修・鍛治恵)より
朝の習慣を見直せ
質のよい睡眠をとるためには、寝る直前の行動はもちろん、朝どのように過ごすかがポイントとなります。
睡眠には私たちの体に備わっている生体リズム(いわゆる「体内時計」といわれるものです)が密に関係しています。
このリズムが乱れると、うまく眠れなくなったりして、朝の目覚めにも悪影響を及ぼします。
ところが、体内時計はもともと24時間よりも10分程度長く設定されているため、放っておくと自然と後ろにズレていくことに。
睡眠の質を高めるためには、毎朝そのズレを調節する必要があるのです。
スヌーズ機能は禁止! 毎朝同じ時間に起きる
皆さんは毎朝何時に起きていますか?
毎日ばらばらだという人は、これを機に毎日規則正しく、同じ時間に起きるように心がけてみてください。
続けるうちに、決まった時刻に脳をリセットする習慣がつくはずです。
ちなみに、携帯電話のアラームなどにセットされているスヌーズ機能を使用するのはあまりおすすめできません。
スヌーズに頼って二度寝してしまうと、起きにくい状態で無理やり目を覚まさせられることになり、体内時計のリズムが狂ってしまいます。
「スヌーズで起きられるから、あと何分か二度寝をしたい…」と思うなら、最初からその時間を加えてアラームをセットしたほうが気持ちよく起きられますよ。
太陽の光で目覚めのスイッチを入れる
体内時計は太陽の光を浴びることでリセットされます。
カーテンを開け、朝日を浴びましょう。
脳を起点に全身が目覚めるので、1日のスタートを気持ちよく切ることができます。
体内時計は、体中のほとんどの臓器に存在していて、全ての体内時計は脳の視床下部にある「視交叉上核」という領域に制御されています。
そこには親時計のような役割をしている「マスタークロック」と呼ばれる一つの体内時計があり、太陽の光を浴びることでリセットされる仕組みになっているのです。
朝、なかなか起きられないという人は、カーテンを開けて寝るといいでしょう。
自然と朝の光が部屋に入ってきて、体内時計をリセットしやすくなります。
朝食は「何を」食べるかよりも「いつ」食べるか
スイ先輩は「朝食を食べない」と豪語していましたが、これこそ、睡眠の質を下げる悪しき習慣です。
朝食は、毎朝同じ時間にとるようにしましょう。
そうすることで目覚めのスイッチが入り、夜に眠くなるサイクルが始まります。
「毎朝ちゃんとした朝ごはん食べるなんて大変そう…ただでさえ朝は時間がないのに」
と思う方もいるかもしれませんが、そんなに気負わなくても大丈夫です。
ちゃんとしている果物を少し食べるだけでも、夕食のようにしっかり食べても、何かを食べさえすれば体内時計は刺激されますよ。
重要なのは、「何を」食べるかよりも「いつ」食べるか。
目覚めのスイッチを入れるという点では、メニューの内容や量はあまり関係ありません。
できるだけ「毎日同じ時間に朝食をとる」という行動そのものなんです。
栄養的には良質なタンパク質や糖質をとれるとよいので、朝はどうしてもあまり食べられない人なら、バナナやゆで卵などを一つだけ食べる、といった程度でもOKです。
反対に、明らかにカロリー過多なものや、胃もたれするようなものばかり食べると、体内時計以前の話でコンディションが低下してしまうので注意してください。
3つのリセット効果で目覚めすっきり、夜もぐっすり
いかがでしたか?
朝ごはんを食べる時間がない!という人も、究極に時間がない場合は野菜ジュースやみそ汁いっぱいでも大丈夫。
良い眠りは良い起床から。
毎朝起きるのが大変だという方は、まずこれら3つのリセットをお試しください。
それが快眠生活への第一歩です。
『まんがでわかる! 元気が出る睡眠 (Business Life)』 (クロスメディア・パブリッシング) |