ストレスフルではないですか?
もしもストレスセンサーなるものがあれば、日本のオフィス街は3月から4月にかけてが最もストレスフルであると検知されるでしょう。なぜなら、入社や引っ越し、転勤、配置転換、上司が変わったなど、春は変化の季節だからです。
そして、日本人の特色としてよく言われるのが「変化に弱い」ということです。
あなたはストレスの多い、ストレスフルではありませんか?
日本人はどうしてストレスの塊なのでしょう
均一な社会で、横並び意識が強く、急激な変化を嫌う国民風土は、穏やかな気候や自然の表情がやさしいことなどが背景にあるのだと『明日に疲れを持ち越さないプロフェッショナルの仕事術』の著者、渡部卓さんは感じているようです。
島国の中である程度完結しており、いろんな人がいると言っても、気が強い弱いぐらいの違いで、多様性に慣れていない面もあります。
金融行政の護送船団方式や、飛び級を認めない公教育のあり方も、横並びをよしとする国民性の表れなのでしょう。
新卒の社員を一斉に採用するのも、考えてみればおかしな話ですし、その面接に判で押したようにリクルートスーツで臨む学生の姿など、世界中でも日本だけの珍現象なのです。
社会は多様性とグローバル化に向かっており、ビジネスにおいても確実に変化の波は押し寄せているのですが、同質であることを確認せずにはいられない日本人の習性が、「変化」をストレスと受け止めてしまうのです。
ストレスには”良いストレス”と”悪いストレス”があるんです
“悪いストレス”とは
精神的な疲れは、ストレスが原因であると言い換えてもいいでしょう。
仕事におけるストレスには、
・人間関係に起因するもの
・仕事そのもののプレッシャーやミスマッチに起因するもの
・環境に起因するもの
主にこの3種類に分けられます。
その中でも、日本人が疲れてしまうのは、人間関係に起因するストレスが大半を占めているとも言われています。
ところで、ストレスがすべて疲労の原因になるかというと、そうではありません。
“良いストレス”とは
適度なストレスは、逆にやる気を増進させる効果もあります。
ストレスの累積時間と心身への影響は、下記の6段階で変化します。
①ストレスがほとんどない「退屈ゾーン」
②適度のストレスがある「やる気ゾーン」
③ストレスが適度に作用する「快適ゾーン」
④ストレスに重圧を感じ始める「いらいらゾーン」
⑤ストレスに押しつぶされる「燃え尽きゾーン」
⑥ストレスが心身を冒す「うつゾーン」
あなたのストレスは今現在、どの段階でしたでしょうか?
ストレスの大きさは受け止め方によって人それぞれです!
上記の図を見ていただいたら分かるように、精神がストレスの「累積負荷・蓄積時間」となっているように、ストレスの大きさと持続する時間が問題になってきます。そしてそれは、人によって受け止め方が様々でもあります。
ある人にとっては、「快適ゾーン」であっても、ある人にとってはすでに「いらいらゾーン」かもしれません。いわゆる心が折れやすい人は、普通の人よりも軽いストレスで、次のゾーンに入りやすいと考えられます。
⑤の燃え尽きゾーンや⑥のうつゾーンに入ってしまうと、カウンセラーや臨床医師の出番が必要になります。ですから、①~④の間にあるうちに、うまく自己管理する必要があるのです。
自己管理とは、どんどん横軸が右に進んでいかないように、ストレスを「溜めない、長続きさせない」ことです。
ストレスを軽減するリラックス方法とは
ストレスが溜まらない人はいないはず・・・。
そこで、少しでもストレスを和らげるためにすぎに出来るリラックス方法をご紹介します。
・イランイラン、フランキンセンスなどの匂いでリラックスしよう
気分をリラックスさせたり、いらいらした気分の和らげるには「匂い」が有効です。
一般的には、いらいらしている時には鎮静効果のある「イランイラン」、緊張を緩めたい時や就寝時にはリラックス効果と安眠効果の高い「フランキンセンス」、集中力を高めたい時には「ペパーミント」が良いとされています。
自宅でアロマランプで楽しみのはもちろんですが、仕事場においても、自分のデスクにティッシュペーパーに垂らしたものを置くだけでもストレス緩和になるはずですよ。
・ドローインで体幹トレーニング
疲れを寄せ付けないようにするには、体幹を鍛える必要があります。ここでは、簡単にどこでも出来る「ドローイン」をご紹介します。 やり方は簡単!お腹をへこませて30秒キープするだけの簡単エクササイズです。
①背筋を伸ばし、真っすぐ立ちます
②鼻から息をゆっくり吸い込みお腹を膨らませます
③おへその下を意識しながらゆっくりと息を吐き出し、お腹をへこませます
④この状態を30秒キープします
このように、何も使わずとても簡単なエクササイズになるので、隙間時間にぜひお試しください。
自己管理とリラックス方法でストレスともお別れ!
いかがでしたでしょうか。
ストレスは人によっては様々ですが、ストレスが全くないという人は中々いないはず。
ストレスが溜まってきたなと思ったら、一度手を置き、リラックスして心を落ち着かせてみて下さいね。
『明日に疲れを持ち越さないプロフェッショナルの仕事術』(著:渡部卓)より
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記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。
明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術 ~BusinessLife (Business Life 7) (クロスメディア・パブリッシング) |