現在、スマートフォンを含め、タブレットやPCなどのデジタル機器は、仕事だけでなく休息やプライベートの楽しみにも欠かせません。
そのため長時間の使用による多様な疾患が問題視されている。近年、それらはまとめて「デジタル機器症候群(VDT:Visual Display Terminals症候群)」と呼ばれています。
症状は、身体的領域では、目の疲れや痛み、視力低下、ドライアイ、腰痛、背中のコリや痛み、首や肩のコリ、頭痛、腕・手・指の疲れや痛み、炎症など。また精神的領域では、 倦怠感、不安感、抑うつ状態、イライラ、睡眠障害が挙げらます。
仕事にデジタル機器が欠かせない状況になり、誰もがPCやスマートフォンを相棒として作業に励む。そういった仕事習慣が定着して以降、デジタル機器症候群に悩む人々の数が激増しました。
そこで厚生労働省も対策として「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を作成。企業にデジタル機器症候群について啓発をうながし、予防のための「環境管理」「作業管理」の指針を示しています。
- 【環境管理】
・室内の照明は明暗の差が著しくないよう気をつける
・まぶしさを防止するため、日光や照明がモニターに映らないようにする。ブラインドや間接照明を効果的に使用する
・机上の照度の目安は300ルクス以上。ディスプレイは500ルクス以下のため、できるだけ差を少なくする
・作業の目的にあった情報機器、イス、机を使用する
ディスプレイは水平視線よりやや下になるように置くと、まぶたを大きく開かずにすむので、目の渇きや疲労を防ぐことにつながります。
また、ディスプレイを目から40センチ以上離して、刺激を少しでも軽減しましょう。ディスプレイの背景色を、ブラックやグレーにすることも効果的です。
姿勢については、イスに深く腰掛けて背もたれを使い、上腕は肩から垂直に下ろしてひじ掛けに置くか、机に腕をのせて支えるようにする。そしてキーボードに手を置いたときに、ひじが90度以上の角度になることが望ましいとされています。
- 【作業管理】
・1日の合計作業時間が長すぎないよう留意する
・連続作業時間は、1時間を超えないようにする
・1サイクルを1時間とし、1サイクルのうちに小休止を1~2回とる
・サイクルとサイクルの間は、10~15分の作業休止時間をとる

小休止の大切さ
大脳の生理的能力を考えると、ハイレベルの緊張感を持続できる時間は、せいぜい30分程度。この段階で数秒から1分程度の小休止をとると、およそ1時間、高度な作業を続けることができます。たとえばキーボードによる入力を45分以上続けると、入力ミスが急激に増えることも報告されている。よって50分に10分程度は、目を休ませることが必要です。
また休憩時には、ストレッチ、リラクゼーション、体操、軽い運動を行いましょう。目の酷使が原因となる諸症状を防ぐため、意識的にまばたきをする、短時間でも目をつぶるなどして、目の潤い保持と疲労回復につとめることも重要です。
現在の自分の状態と厚生労働省による指針を比べてみて、どうでしたか。自分の作業環境を見直し、デジタル機器の使用による不調を改善できるようにしましょう。
『男のヘルスマネジメント大全』(著:石川 雅俊)より
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