坐禅では3つのものを調えます。
❶「調身(ちょうしん)」身体を調える
❷「調息(ちょうそく)」呼吸を調える
❸「調心(ちょうしん)」無心になろうとしない
です。
まず始めに、身体、姿勢を調えていきましょう。
座布団を2つに折って坐ります。その際、靴下や時計など、身を縛るものは外しておきましょう。座布団に坐る理由は、腰骨を立てて重心をまっすぐに保ちやすくするためです。
坐る姿勢としては、結跏趺坐(けっかふざ)や半跏趺坐(はんかふざ)が推奨されます(足が悪い人や慣れないうちは、正座や椅子坐禅でもOKです)。
結跏趺坐は、両足を反対の腿の上に乗せる足の組み方です。半跏趺坐は、字の通り、半分(片方)の足だけ、反対の足の腿の上に乗せる組み方です。
この時、床に接しているのはおしりと両ひざの3点のみ。天井から頭を紐で引き上げられているイメージで座ってみましょう。
さて、両手は印を結びますが、この印は道場によってさまざまに変化します。主に、親指の先端同士が軽く触れるようにして両手で楕円を作る法界定印で指導されます。
両目は閉じずに、半眼が推奨されます。目を閉じるといろいろな妄想が膨らみやすくなります。半眼は、半分は外の世界をありのまま見て、半分は自分の心を見る意味があります。
調身姿勢ができましたら、呼吸に集中します。「息を調える」、「調息」です。
口を閉じて、鼻で腹式呼吸を繰り返しましょう。
「吸って吐く」のように、一般人はまず「吸う」から始めてしまいますが、坐禅では「吐く」から始め、「吐く」に集中します。ゆっくり長く、息を吐いてみましょう。
慣れないうちは、1、2、3、4、5、6、7、8と心の中で数えてもいいでしょう。自分に合う一定の呼吸のリズムを見つけましょう。
禅では、「ありのまま」が大切

「調身・調息」ときて、最後が「調心」です。決して「無心になろう」としないでください。お金や美しい人やご馳走が心に浮かんできてしまっても、それらを追いかけなければいいのです。意識と対峙せず、放っておいてください。
禅では、「ありのまま」が大切であることを忘れないでください。過去や未来のこと、自分ではない他人のことは追いかけません。
「調心」のために、「数息観」(すそくかん)を伝授されることもあるでしょう。一回の呼吸を「1」として、「吐く」度に「ひとつ、ふたつ、みっつ」と心の中で数えていきます。そして「10」まで数えたら、また「1」に戻ります。
さて、慣れてくるとこの「数息観」に頼らずとも調心ができるようになります。「数息観」は調心のためのひとつの方法に過ぎず、数も追いかけないほうがいいのです。
坐禅の組み方を知ったら、まずは作法などに重きをおかず、やってみてください。
禅堂に参集して仲間たちと坐禅をするのも大事な機会ですが、自宅での坐禅も可能です。その際、できるだけ雰囲気づくりはしたほうがいいでしょう。明る過ぎず、どちらかというと薄暗がりで、静かな場所がベストです。
もちろん、達人たちは、太陽が照りつけていようが、強風が吹いていようが、ハードロックで部屋が振動していようが、どんな場所でも坐禅ができます。しかし、その境地を目指すこともないでしょう。
心身がリラックスして坐禅ができるようになれば、ベストです。
『ZEN、集中、マインドフルネス』(著:大竹 稽)より
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