こちらの記事は週刊女性PRIME(運営:主婦と生活社)の提供でお送りします。


あの食材で美肌になる、〇〇を減らせばやせる……など、さまざまな情報が飛び交う昨今。なるべく身体にいい食べ物をと、意識している人も多いはず。でも、それって本当に効いてる……!?

和食離れが進む日本、老けない身体は食生活の見直しから!

「間違った情報に洗脳されている人が実に多い。正しい食事の法則を知ることこそ若さと健康を維持する秘訣」と語るのは、細胞から元気になるための「細胞環境デザイン学」を独自に提唱する杏林予防医学研究所所長・山田豊文先生。先生によれば、今の日本の食環境は大きな危機の中にあるそう。

肉や卵、乳製品などの高脂肪高タンパク食が推奨され、主食は白米や小麦粉など精製されたものばかり。日常的に添加物たっぷりの加工品を食べる。そんな食習慣が肥満や生活習慣病の増加に直結しているんです。老けない身体作りを目指すなら、まず今の食生活の間違いに気づくことが重要です」

なかには、これまでの食の常識が覆されるものも!? ここでしっかり軌道修正して、老けない身体になる食べ方を始めましょう。

まずは今の自分の身体の状態を知ることから。思い当たる生活習慣にチェックを。

  • 【体内年齢がわかるチェックリスト】□1日3食以上、食べる
    □おやつは欠かせない
    □牛乳をよく飲む
    □ファストフードをよく食べる
    □外食が多い
    □揚げ物など油っこい食べ物が好き
    □朝食はパンとマーガリンが定番メニュー
    □早食いであまりかまない
    □パスタやラーメンなど麺類が好き
    □甘いお菓子に目がない
    □満腹になるまで食べてしまう
    □毎日お肉を食べる
    □清涼飲料水をよく飲む
    □白いご飯やパンをたくさん食べる
    □オリーブオイルはどれだけとっても太らないと思う
    □生野菜をあまり食べない
    □体調が悪いときは食欲がなくても食べるようにしている
    □糖質制限をしている、またはしたことがある
    □コレステロールは身体に悪いと思う
    □健康のために塩分を控えている
    □夜更かしして朝遅く起きるサイクルになりがち
    □食べ物の好き嫌いが多く偏食
    □体調を崩したらすぐに薬を飲む
    □週3日以上お酒を飲む
    □タバコを吸う

【診断】

  • 0~5個:体内年齢30歳。身体を老けさせない、質のいい食生活を送れています。細胞に働く食べ方を続けて、若々しい身体をキープしていきましょう。
  • 6~10個:体内年齢40歳。おおむね良好な食生活です。ときどき身体に悪いものを口にしているものの、それをカバーできる生活が身についているといえます。
  • 11~15個:体内年齢50歳。よい習慣と悪い習慣が半々の状態。暴飲暴食を続けると、年齢とともに体内老化が進行します。意識して食生活を切り替えましょう。
  • 16~20個:体内年齢60歳。ついつい甘いものや手軽な加工食品に手がのびがち。このままでは体内老化は加速するばかり。注意報発令中と肝に銘じましょう。
  • 21~25個:体内年齢70歳。すでに身体が悲鳴をあげています。今の食生活では寿命を縮める危険度大。一刻も早く食生活を改め身体をレスキューすることが必要。

これが穀菜食の基本ルール

病気や不調を遠ざける食べ方の基本は、玄米を中心とした穀物+たっぷりの野菜からなる「穀菜食」。これを実践するだけで、老化スピードは遅くなり若々しい心と身体を保てます。

■玄米ご飯+具だくさんのみそ汁が基本

●玄米ご飯

ミネラルや食物繊維など身体に必要な栄養が凝縮。毎日の主食を玄米に替えるだけで食事の質を上げられる。

●みそ汁

発酵食品のみそと旬の野菜で栄養の濃い一品に。また、大豆が原料のみそは大事なタンパク源であり、ミネラルも豊富。

●野菜&いも類

緑黄色・淡色・いも類多種類を食べよう。野菜は植物性の健康成分ファイトケミカルの宝庫。旬の新鮮な野菜を選んでとりたい。里いもやさつまいもなどのいも類には食物繊維が豊富で腸だけでなく全身の健康に役立つ。

●きのこ類

食物繊維やビタミンを多く含み、免疫力アップにも貢献してくれる。ほどよい食感があるため、よくかんで食べるにもつながる。

●果実類

ビタミンをはじめとする豊富な栄養を含む旬の果物。なるべく皮ごと食べるようにすると、よりたくさんの栄養を補給できる。

●海藻類

海藻類は、現代人が不足しがちなミネラルの宝庫。わかめや昆布、のりなど日本の食卓では欠かせない食材といえる。

●種実類

クルミなどの種実類には、ビタミン、ミネラルのほかオメガ3脂肪酸や食物繊維も豊富。料理やおやつに活用して。

●良質な油

体内で作ることができないオメガ3脂肪酸は意識して摂取を。その代表的な摂取源が、亜麻仁油や天然の小型の青魚。

●豆類

重要なタンパク源であり、マグネシウムや鉄、亜鉛などミネラルも豊富。納豆などの大豆発酵食品も積極的にとりたい。

食べ方のポイントは「小食」と「よくかむ」

何を食べるかと同時に大切なのが、どう食べるか。余分なものをため込まないために、2つのルールを心得て。

1つ目は、小食を習慣づけること。現代人は高タンパク高脂肪食を好む傾向があるほか、常に過食の状態。食事量や回数を減らし、空腹の時間を増やすだけで消化への負担が減り、細胞が元気に働き始めます。まずは間食をやめるなど、できることから始め、最終的には1日2食が理想です。

《空腹でアップする5つの力》

(1)体内の有害物質を排出する力がアップ
(2)酵素の節約により体内の治癒力がアップ
(3)内臓を休ませることで機能がアップ
(4)睡眠の質や集中力がアップ
(5)血液サラサラ効果がアップ

 2つ目は、よくかんで食べること。咀嚼によって分泌される唾液は、食物の消化や栄養の吸収をスムーズにするほか、よくかむことで満腹中枢が刺激されるなど、さまざまなメリットがあります。

《唾液の5つの働き》

(1)消化酵素が含まれており消化を助ける
(2)口内の滑りをよくして飲み込みやすくする
(3)食べ物の栄養の吸収をスムーズにする
(4)口の中を殺菌し、免疫が高まる
(5)粘膜を保護して口腔内を保湿する