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センスは才能じゃない!今からセンスを磨く方法|鈴木ふみ奈の『道は開ける』

これまで見聞きしてきたものが表現に現れる

冒頭にも書きましたけど、センスって、どんな人でも必要だと思うんですよね。そもそも、生きてる限りはセンスって絶対必要なものかなって。

だって、最終的に「喋る」ってことさえもうセンス!って気がして。言葉を知ってれば知ってるほど適切な言葉を使えて、「こういう言葉を使ったほうが、この人の心には響くだろう」って選び方ができますよね。

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色/チームラボ

グラビアでいうセンスは……まずポージングかな。たとえば私、お尻の下のラインが“お尻の美学”だと思っているので、そこに指を置くことによって長くラインが出て綺麗に見える、とか、かなりこだわってます。

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色 /チームラボ
入ってびっくり!空間いっぱいに球体が浮遊していて先が見えません。

それからカメラの構造を知ることも重要で。「画面の端に行くと顔が伸びちゃう」とか、「暗いシーンで撮るときはシャッタースピードが遅くなるから、あんまり動かないほうがいい」とかいろいろあるんですよね。そういうのを知らないでたくさん動いちゃったら、せっかくいい表情をしてても、そのタイミングでシャッターを押せてなくて映りが悪くなっちゃったりする。それを理解してるかしてないかで結構差が出ます。

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色/チームラボ
球体はすごく軽くて、誰かがちょっと触っただけでふわふわ飛んでいきます。

あと、カメラマンさんやディレクターさんたちがどういうのを撮りたいか、っていう方向性を察することもセンスですかね。たとえば、「この言葉を言ったってことは、こういう方向性でいきたいんだな、ってことはこういうポージングかな」「この衣装にはこういう表情が合いそう」とか……それもやっぱりゼロベースだと考えられない。これまで見聞きしてきたもの、知識の中から選んでるっていうことですよね。

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色/チームラボ
球体の色は触ったところを起点に次々に移り変わります。空間全体がカラフルに変化!

以前、映画監督の入江悠監督が、「『どれだけ映画を見たか』が経験値として普通に演技に出る」って仰ってたんですよ。

グラビアもそれと一緒だと思うんです。どれだけいろんなグラビアを見てきたかによって、「あの写真の感じがいいかも」とか「あの人のポージング素敵だな」とか、そういう知識を自然と自分の引き出しに溜めていける。

グラビア以外にもいろいろ、たとえば美術館行って「あの彫刻のポージングいいな」とか……「ダビデいいなぁ」とか。笑

意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色/チームラボ
誰かが触れるたびに移動する球体の合間をぬって、なんとか外に出ました。笑

他のグラドルさんでも、オシャレな感じの写真になる子ってファッション誌が好きだったりするんですよね。倉持由香ちゃんなんかは“グラビアそのもの”が好きだから、グラビア感が強く出るし。天木じゅんちゃんは「用途」がわかってて、「これはセクシーに」「これは女の子も見るからファッション誌っぽく」とか、うまく使い分けるんですよ。これもセンスですよね〜。

 

センスを磨くためにはまず「普通」を知る

この本には、センスを磨くための知識の溜め方が書いてあるのもありがたかったです。

面白かったのが、まずは「普通」を知ることがなにより大事ってこと。

Floating in the Falling Universe of Flowers/チームラボ

なにか新しいことを考えようとするとき、ほとんどの人が「いいアイディアないかな」ってやみくもに探したり、流行ってるものや目立ってるものに飛びつきがちなイメージがあるけど、それより前にまず知識を溜めて、その分野における「基本」「王道」はどんなものか考えることが必要で。

Floating in the Falling Universe of Flowers/チームラボ
宇宙空間のようなドームの中、季節の花々が壁や天井に浮かび、流れていきます。

そこを軸にして、「普通よりちょっといいもの」「全然普通じゃないもの」みたいに、ありとあらゆるイメージをつくりだせるようになるんです。

そして「王道」を抑えたら今の「流行」を知って、知識が増えてきたら、それらに「共通項」がないか考える、ってプロセスを踏むと、たくさんの人に刺さるものになるそうです。

Floating in the Falling Universe of Flowers/チームラボ
床に横たわり、移り変わる風景を眺めていると、大自然と一体化したような荘厳な気持ちになりました。

これ、きっと何事にも当てはまりますよね。「ファッションの流行は20年周期で回る」なんてよく聞きますけど、そういうことなのかなって。

「たくさんの人に届けたい」「次のブームをつくりたい」とかって壮大な話みたいですけど、まずは基本を抑えてから始めれば、もっと単純に考えられることなのかもって思いました。

 

センスは才能ではなく、誰にでも「つくれる」もの!

「センスは感覚的なものでも、生まれつきの才能でもなくて、知識の蓄積から生まれるもの。だから、誰にでもつくれる!」——“センスのかたまり”みたいな有名デザイナーの水野さんが言ってくれるからこそ、説得力が違いますよね。

あっという間だけど大満足!眺めるだけでなく、身体全体でアートを体験したのは初めてです。2020年秋までの限定開催なので、行くなら今しかない!!

自分の可能性が広がっていくようですっごくワクワクします。これからもいっぱい知識を溜めて、いろんなところでセンスを発揮していくぞ〜!


〈今回の格言〉「センスはつくれる!


▼今回の書籍

『センスは知識からはじまる』
センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上する。顧客の嗜好が多様化する時代、スキルよりもセンスを磨くことで、仕事を成功させるノウハウを紹介。

▼このテーマに興味がある方へ

『デザイン思考の先を行くもの』
革新的な創造に必要なのは、「個人の見立てる力」と「未来からの逆算力」。 これらを原動力に生み出された5つのビジネスやデザインの実例を元に、誰もが斬新な発想を生み出せる4種類のメソッドを紹介。

鈴木ふみ奈 Suzuki Fumina
1990年生まれ。埼玉県出身。オフィスポケット所属。愛称は「ふみにゃん」。
日本大学芸術学部音楽学科サックス専攻卒業。2009年より雑誌のグラビアを中心にタレント活動を開始。ミスFLASH 2011グランプリ。第3回「AKIBA TOKYO COLLECTION」グランプリ。ミス・ワールド・ジャパン2018ファイナリスト。趣味・特技はサバイバルゲーム、麻雀、読書、サックス、ピアノ、殺陣、ハイキック、ハンドスプリング。最新DVD&Blu-ray「Golden Smile」好評発売中。

【取材協力】
チームラボプラネッツ TOKYO
<会期>
2018年7月7日 – 2020年秋
<時間>
平日 10:00 – 22:00(最終入場21:00)
土日祝 9:00 – 22:00(最終入場21:00)
※時期により異なるためHPをご確認ください。
<休館日>
※時期により異なるためHPをご確認ください。
<住所>
東京都江東区豊洲6-1-16 teamLab Planets TOKYO
<アクセス>
新豊洲駅より 徒歩1分
豊洲駅より 徒歩10分
<公式サイト>
https://planets.teamlab.art/tokyo/jp

Photo Coji Kanazawa

About the author

鈴木ふみ奈 

タレント・グラビアアイドル

1990年生まれ。埼玉県出身。オフィスポケット所属。愛称は「ふみにゃん」。
日本大学芸術学部音楽学科サックス専攻卒業。2009年より雑誌グラビアを中心にデビューし、現在はタレント活動10年目に突入。ミス・ワールド・ジャパン2018審査員特別賞受賞。趣味・特技は麻雀、サックス、ピアノ、殺陣、ハイキック。最新DVD&Blu-ray「Golden Smile」好評発売中。オムニバス写真集「世界一えっちなハローワーク」(一迅社)が7月17日に発売。

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