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梅雨のだるさはコーヒーで乗りきる!飲み過ぎずに効果を得る“大人の飲み方”

梅雨の眠気・だるさからコーヒーを普段以上に飲んでいませんか?実はそれ、逆効果になっているかもしれません。

ビジネスパーソンの中にはコーヒーを毎日飲んでいる方も多いはず。そこで、この記事ではコーヒーの「覚醒作用」や「リラックス効果」を上手に活用する方法をお伝えします。

梅雨の体調不調、それって「気象病」かも。

雨が続く梅雨時には、「気分が落ち込む」「体調が優れない」といった心身の不調を感じる声が多く聞かれます。こういった症状は、気象条件の変化によって心身に様々な不調があらわれる「気象病」によるものかもしれません。

 

不安的な天気が自律神経に影響する

天候の変化が体調に影響を与えるのには、自律神経が大きく関係しています。

 

自律神経は生命維持のために私たちの意思とは無関係に、自動的に働いている神経です。体を働くモードにする「交感神経」と休息モードにする「副交感神経」で構成されており、両者がバランスよく活動することで健康な状態を維持しています。

梅雨は湿気が多く、寒暖差・気圧の変化が激しい時期です。このような天候の変化は心身にとって大きなストレスとなり、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

 

主な症状

自律神経のバランスが乱れると、イライラ、倦怠感、不安感、頭痛、肩こり・首こり、動機・息切れ、めまい、吐き気、冷えなどが気象病の主な症状があらわれます。

また、梅雨は私たちの体がまだ暑さに慣れていない上に、湿気で体温調節が難しくなることから熱中症のリスクも高まるので要注意です。

 

梅雨の熱中症対策はこちらをチェック!5月・6月の熱中症に注意!気象予報士が教える熱中症予防|気象予報士コラム

 

だるさ・眠気からコーヒーを飲み過ぎる危険性

なかなか本調子で仕事に取り組めない梅雨時、つい頼りたくなる飲み物がコーヒーです。コーヒーに含まれるカフェインには、交感神経を刺激して心身を覚醒させる力があります。

 

カフェイン依存に注意

しかし、カフェインを摂取し続けているとだんだんと体に耐性がつき、覚醒作用を感じにくくなっていきます。効果を得ようと何杯も飲む生活が常態化すると、コーヒーを飲まないとイライラする、頭痛がするといった「カフェインの離脱症状」が現れることも。コーヒー無しでは日常生活に支障が出るような方は、カフェイン断ちなどの治療も考えられます。

 

【ビジネスパーソン向け】コーヒーの上手な飲み方

ここまでは少々コーヒーのデメリットは目立つ内容でした。しかし、コーヒーは適切な量・飲むタイミングをおさえれば、仕事のパフォーマンスを高めてくれる強力なサポーターになってくれます。飲み過ぎてカフェインが効かなくなったり、依存状態に陥ってはもったいないのです。

 

コーヒーのメリットを損なわずに飲むにはどうすればいいのか?そのコツを4つご紹介していきます。

 

①目安は「1日3杯程度」

コーヒーを健康的に利用するために適正なカフェイン摂取を心がけましょう。

 

カナダ保健省やアメリカ保健福祉省は、健康な大人のカフェイン摂取量を1日あたり400mgまでと設定しています。コーヒーに含まれるカフェイン量は100mlあたり60mg※2ですから、コーヒーカップ(150ml)で約4杯、マグカップ(200ml)で約3杯分が上限の目安です。

 

②その日1杯目のコーヒーは10時に飲む

カフェインには交感神経を活発にさせる覚醒作用がありますが、朝起きてすぐのコーヒーは逆に覚醒の妨げになることをご存じですか?

 

私たちの目覚めに大きく関わっているホルモンが「コルチゾール」です。コルチゾールは眠っていた体を覚醒へ導く役割を持っています。

 

アメリカの神経学者スティーブ・ミラー氏は、コルチゾールは午前8時〜9時頃にかけて分泌量のピークが迎えることから、この時間帯のカフェイン摂取の必要性に疑問を呈しています。※3

さらに、カフェインにはコルチゾールの分泌を抑制する働きがあるため、かえって眠気やだるさを招く可能性があります。コルチゾールの抑制でカフェイン耐性がつき、時間帯関係なくコーヒーの覚醒作用が失われることも懸念されます。

 

では1杯目のコーヒーに最適な時間はいつなのでしょう。

 

ミラー氏によると、コルチゾールの数値が減少する朝の9時半〜11時半頃にコーヒーを飲むのが最も効果的だそうです。このタイミングでコーヒーを体にチャージすることで、日中のパフォーマンス向上が期待できます。

 

コルチゾールが分泌されるタイミングには個人差がありますが、少なくとも起きてすぐのコーヒーは避けたほうが良いでしょう。目覚めが悪い場合は、朝日を浴びたり、体を動かしたりなどの方法で交感神経を働かせてみてください。

 

③ミーティングやプレゼンの前にコーヒーブレイク

大事なミーティングやプレゼンの前は緊張しますよね。そんな時はコーヒーブレイクをとってコンディションを整えるのも手です。コーヒーの香りでリラックスできますし、「コーヒーを淹れる」という仕事とは関係のない作業が良い気分転換になります。

 

カフェインが効き始めるのは摂取から20分〜30分後と言われていますが、香りのリラックス効果は即効性です。大事なミーティングやプレゼンが控えている時は、30分前を目安にコーヒーブレイクで緊張をほぐしておき、覚醒効果があらわれてくるタイミングで本番に挑めるようにしておきましょう。

 

ホットコーヒーの香りでリラックス

蒸し暑い梅雨はアイスコーヒーでシャキッとしたくなりますが、リラックスしたい場合はホットコーヒーをチョイスしてみてください。飲み物は温めることで香り成分の揮発性が高まり、香りが立ちます。テイクアウトコーヒーなら蓋を開けて香りを感じながら飲むといいですね。

 

④コーヒーは寝る7時間前まで

カフェインの覚醒作用は一般的には4〜5時間とされ、人によっては8時間以上も持続すると言われています。つまり、夜カフェイン入りのコーヒーを飲んでしまうと体を休息モードに切り替えることができないまま布団に入ることになるのです。

 

睡眠の質を維持することは自律神経のバランスを整えるのに欠かせません。梅雨に耐える体をつくるためにも夜のカフェインを控えてください。目安としては「就寝予定時刻の7時間前まで」です。

 

夕食後などにコーヒーが欲しい時は、カフェインレスコーヒー(デカフェ)を飲むようにしましょう。消化促進や血糖値の上昇を抑制するコーヒーの効果は、カフェインレスでも得ることができます。

 

 

いかがでしたでしょうか。皆さんもコーヒーと上手に付き合いながら梅雨を乗りきりましょう!

 

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◼︎出典・参考文献

※1「Coffee consumption and health: umbrella review of meta-analyses of multiple health outcomes」:https://www.bmj.com/content/359/bmj.j5024

・「【医師執筆】1日何杯のコーヒーで健康効果を得られる?ノンカフェインでも効果はあるのか?」BUSINESS LIFE: https://ah-lab.com/food/8359  (2021/05/24閲覧)

※2「食品中のカフェイン」食品安全委員会:

http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

※3「The Best Time For your Coffee」BrainFacts.org:

https://www.brainfacts.org/thinking-sensing-and-behaving/diet-and-lifestyle/2013/the-best-time-for-your-coffee (2021/05/24閲覧)

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