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無意識に摂りがちな肝臓に悪い食べもの

 脂肪肝は過度のアルコール摂取や肝毒性の薬剤の使用など明らかな肝障害を引き起こす単一の要因だけが原因ではなく、日々の食品など複合的な要素で引き起こされてきます。過剰な糖分や酸化しやすい脂質など糖尿病を引き起こすような食品は、もちろん脂肪肝のリスクも上昇させます。それ以外にもとくに注意すべき脂肪肝リスクを上昇させる食品についてお話ししましょう。

1 赤肉(牛、豚など)

 赤身の肉が脂肪肝を引き起こす? と聞いて驚かれるかもしれません。過去の疫学的なデータからは赤い肉は脂肪肝リスクを上昇させることが示されています。

 肉を赤くするのはミオグロビンという赤い色素です。ミオグロビンの中には鉄が含まれています。肉に含まれる鉄分は、穀物や野菜などに含まれる鉄よりも腸で優先的に吸収されます。健康上で鉄分が不足していることが問題とされていますが、実は過剰に鉄分を摂る方が体に対するダメージは大きくなります。

 鉄は生体内で強力な酸化促進剤として働き、活性酸素の生成に関与しています。過剰になった場合は鉄による酸化ダメージを受けやすく、糖尿病を引き起こすことが示されています。鉄は体内で少なくてもいけない、多くてもいけない適正値の幅が少ないデリケートな金属なのです。そのため体内貯蔵量がどれくらいあるかを把握せずに、闇雲に赤肉を食べることは健康リスクがあるということです。さらに加工された赤肉は保存料として亜硝酸塩が使われています。亜硝酸塩は同じく糖尿病リスクをあげるため脂肪肝へ至りやすくすると考えられます。

2 ソフトドリンク

 清涼飲料水の消費量が多いと、脂肪肝やメタボリック症候群の可能性が高くなることが示されています。 ソフトドリンクには濃縮果汁還元10%ジュースや砂糖入り缶コーヒーなども含まれます。

 砂糖の悪影響を排除し、摂取カロリーを減らすために近年は甘味を加える食品添加物である人工甘味料の摂取量が増加しています。こういった飲料は砂糖こそ使われていませんが、人工甘味料の使用はまだ歴史が浅く、人体への影響は研究段階です。

 はっきりと結果が示されているのは人工甘味料が腸内細菌のバランスを乱すということです。腸内細菌が肝臓の代謝だけでなく、肝臓の炎症状態にも影響を与えることが報告されており、腸内細菌の乱れは脂肪肝への進行に関与している可能性が指摘されています。

 カロリーゼロという甘い言葉の誘惑に負けないように気をつけてください。

 ブドウ糖果糖液糖

 人工甘味料とともに清涼飲料水に使われている甘味料としてブドウ糖果糖液糖(異性化糖)があります。ブドウ糖果糖液糖は砂糖に比べて安価に供給することができるため、現在ほとんどの清涼飲料水に砂糖の代わりとして使用されています。

 ブドウ糖果糖液糖は文字通り、ブドウ糖と果糖の混合液です。果糖というと果物に含まれている糖分で健康によい糖というイメージを持っているかもしれません。しかし果糖は量が多くなるにつれて体に悪影響を及ぼします。果糖の大量摂取は、肝臓での脂肪の蓄積が進み脂肪肝に進行していきます。

 近年果糖摂取の増加は心臓血管疾患のリスクをあげることも指摘されています。果糖は代謝の際に尿酸を生成します。果糖の摂取後数分で尿酸値が上昇し、食後しばらくたっても尿酸値は高値を維持します。尿酸値が高値になるとインスリン抵抗性やメタボリック症候群につながる証拠も報告されています。尿酸値が健康診断でチェックされている人は、とくにブドウ糖果糖液糖の摂取は控えるべきです。

『不調を治す 血糖値が下がる食べ方』(著:石黒 成治)より

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肝臓によい食品 5選


『不調を治す 血糖値が下がる食べ方』

(クロスメディア・パブリッシング)

 

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