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疲労回復、美肌効果も!ホエイ、カゼイン、ソイ、ピー、ヘンプ。あなたに合ったプロテインは?

③ソイプロテイン

ソイプロテイン-疲労回復、美肌効果も!ホエイ、カゼイン、ソイ、ピー、ヘンプ。あなたに合ったプロテインは?

ソイプロテインは、大豆から作られたタンパク質です。
ソイは植物性でも、9種類のアミノ酸のバランスが取れた完全タンパク質です。

大豆は日本人が慣れ親しんだ食品でもあるので、比較的取り入れやすいのでは。

 

■ソイプロテインのメリット

大豆プロテインの一番のメリットは、植物性であるということです。
ホエイやカゼインと違って植物由来のプロテインなので、ベジタリアンやビーガンの人にも適しています

もちろん乳製品フリーなので、乳糖不耐症や乳製品アレルギー、乳タンパク不耐症の人にもやさしいプロテインです。

また、ホエイやカゼインと違って脂肪分をほとんど含まないので、カロリーも低め。
カゼインと同じように消化がゆっくりなので、腹持ちも良いです。

ダイエットのためにタンパク質を増やしたいという人に、おすすめできるプロテインです。

 

ソイプロテインのデメリット

ソイプロテインの懸念点の一つが、反栄養素を含むという点です。

反栄養素とは、栄養の吸収を妨げてしまうもので、大豆にはフィチン酸やシュウ酸などが含まれています。これらは鉄、カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルの吸収を妨げてしまいます(11)。

ゆっくりと発酵された大豆からは、反栄養素はほとんど取り除かれています。ですので、日本の伝統食である醤油、味噌、納豆は発酵されているので問題ありません。

フィチン酸を取り除くには24時間大豆を水に浸けなければなりませんが、大量生産され、かつ非発酵のソイプロテインには、フィチン酸が残留していることがあります。

 

もう一つの懸念点が、大豆イソフラボンです。
大豆イソフラボンは女性ホルモンの働きを整えると、一般的に認知されています。

大豆イソフラボンは構造的に女性ホルモンのエストロゲンに似ているので、エストロゲンの低下してくる更年期障害の女性には良いと考えられています。

エストロゲンは骨密度を一定のレベルに保っていてくれるホルモンなので、エストロゲンが著しく低下する閉経後の女性において、骨密度の向上に大豆イソフラボンが効果的であるという研究もあります(12)。

一方で、閉経前の若い女性にとっては、大豆イソフラボンの過剰摂取は逆効果である可能性があります。
女性ホルモンはエストロゲンだけではなく、もう一つプロゲステロン(黄体ホルモン)というものがあります。生理周期の前半にはエストロゲン、後半にはプロゲステロンが優勢になることで、バランスを保っています。

ですので、エストロゲンと似た働きをするイソフラボンを摂りすぎても、エストロゲンとプロゲステロンのデリケートなバランスが崩れてしまうことがあるのです。

健康な生理周期の女性にイソフラボンを投与すると、プロゲステロンの値が低下したり、生理周期に乱れが起こることがあります(13,14)。

 

イソフラボンの過剰摂取に関しては、内閣府の食品安全委員会も注意喚起をしています。
閉経前の女性に関しては、イソフラボンの摂取量を1日30g以下にするように推奨しています(15)。

「イソフラボンは女性ホルモンを整える」という謳い文句を鵜呑みにして、過剰摂取をしないようにしましょう。

 

また、大豆は乳製品、ピーナッツ、卵と並んでアレルギーの多い食品でもあります。

そのため、海外では大豆は主要アレルゲンとして認知され、「ソイフリー」の食品も増えてきています。


④ピープロテイン

ピープロテイン-疲労回復、美肌効果も!ホエイ、カゼイン、ソイ、ピー、ヘンプ。あなたに合ったプロテインは?

ホエイもカゼインもソイもデメリットが気になるとなると、一体どのプロテインがいいの?!と迷うかと思います。

そこで近年注目されているのがピープロテイン。えんどう豆由来のタンパク質です。
えんどう豆というとグリーンピースを思い浮かべるかもしれませんが、プロテイン粉末として出回っているのは黄えんどう豆の方です。

ベジタリアンブームやアレルギー人口が増える中、うなぎ登りで拡大しているのがピープロテイン市場です。

 

■ピープロテインのメリット

ソイと並んで植物由来のピープロテイン。ソイのようにイソフラボンの懸念やアレルギーも少ないため、従来のプロテインがNGという方に向いています。

また、植物由来のプロテインなのにBCAAも豊富。
筋疲労回復や免疫アップに効果的なアミノ酸の「アルギニン」に関しては、ホエイの3倍も含まれています。

ホエイのように吸収は速くはないものの、筋肉増強にもダイエットにも一躍買ってくれるプロテインといえます。

 

■ピープロテインのデメリット

ホエイやカゼインに慣れている人は、豆っぽい味がどうしても気になるという人もいるようです。

また、ピープロテインは完全タンパク質ですが、必須アミノ酸の一つである「メチオニン」の含有量だけ低くなっています。
一方で、同じく植物由来のライスプロテインは「メチオニン」が多く、ピーとブレンドするとバランスが良くなります。

ピープロテインとライスプロテインのブレンドを扱っているブランドもありますので、探して見てください。

とはいえ、メチオニンはお米にも肉にも豊富に含まれているので、普段きちんと食事を摂っていれば、不足することは稀です。

 


⑤ヘンププロテイン

ヘンププロテイン-疲労回復、美肌効果も!ホエイ、カゼイン、ソイ、ピー、ヘンプ。あなたに合ったプロテインは?

植物由来のプロテインのオプションの一つとして、海外で人気が高いのがヘンププロテイン。

ヘンプとは麻の実のこと。
麻の実をすりつぶしたのがヘンププロテインです。

 

■ヘンププロテインのメリット

ヘンププロテインのメリットの一つは、消化しやすいという点。

植物性タンパクよりも動物性タンパクの方が消化されやすい性質をもっていますが、挽いた麻の実の91–98%は消化されるということがわかっています(16)。

また、ヘンプにはエデスティンとアルブミンというタンパク質も含まれており、これが消化を助ける働きをするのではないかといわれています(17)。

 

ヘンププロテインのいいところは、タンパク質だけではなく他の栄養素も摂れるところ。
現代人に不足しがちな食物繊維やマグネシウム、亜鉛、鉄、銅なども摂取できます。

それだけでなく、脳や心臓の健康に欠かせないとされるオメガ3脂肪酸も含まれています。

タンパク質のためだけでなく、他の栄養素を補いたい人にはおすすめのプロテインです。

 

■ヘンププロテインのデメリット

ヘンプには食物繊維やミネラルなど他の栄養素も含まれているため、グラム当たりのタンパク質含有量は他のプロテインに比べると低くなっています。

また、ざらっとした質感であるため、ブランドによっては飲みにくいと感じることがあります。
「泥みたい」「草みたい」というような声もあります。

グリーンスムージーに入れるなど、他の物とブレンドして飲むことをおすすめします。

 

「プロテインだけ」はダメ!

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ここまでプロテインの種類やそれぞれのメリットとデメリットを見てきました。

確かにプロテインにはうれしい効果がたくさんありますが、体作りにしろダイエットにしろ、プロテインだけに頼るべきではありません。

健康な体を保つためにも、ダイエットのためにも、まずは野菜・タンパク質・炭水化物のバランスの取れた食事が必要です。

軽い気持ちで、プロテインを食事と置き換えるのは絶対にNGです。

プロテインはあくまでサプリメントとして、食事で足りないタンパク質を補う意味で、活用してみてください。

プロテインをどうやって日常生活に取り込めばいいかわからないという方は、まず間食をプロテインに変えることから始めてみてもいいかもしれません。

目的によってプロテインを使い分け、より健康な生活を目指しましょう。

 

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