「エグゼクティブになる人の若々しい顔のつくり方」(著:野々下一美)より
男のメイクも社会での身だしなみ
かつては新入社員の女性に向けたお化粧研修というのが、いろいろな企業でなされていました。企業が顧客に対する印象を重視するのであれば、これからは男性にも身だしなみ研修が必須になってくるでしょう。
メイクについても、男女を問わず勉強をする場、知識を吸収する場が広がってくると思います。「男性のメイク」というと想像しただけで、拒絶する方が多いかもしれません。舞台やステージならいざ知らず、日常でファンデーションを使っている男性が実際にいるのかと思う方も多いでしょう。しかし現実は多くの男性が使用しているのです。意外にもそのユーザーたちは営業マンやお医者さん、教師や講師の方から、接客業の方まで、一般的に堅い職業とされている方たちにもメイクは広がっているのです。
メイクというと女性のそれを想像するかもしれませんが、実際には、至近距離で見ても使っているのがわからないくらい自然な仕上がりなので、気が付かないことが少ないのでしょう。
男性にとってファンデーションは、最初は非日常的なシーンでの使用、たとえば結婚式やパーティーでの使用からはじめって、徐々に日常使いに移行していくことが多いようです。使ってみたら意外によかった、周囲から肌がきれいだと好評だった、などの理由で日常的に手放せなくなるようです。
誰でも他人と接する際は爽やかな印象を持たれたいものです。第一印象をよくするために、青髭あとや毛穴の開き、ニキビなど、テカリなど、マイナス要素をカバーする意味でもメンズファンデーションにトライしてみてはいかがでしょうか?
男のファンデーションの選び方
ファンデーションは、肌色調整と素肌のガード役としての役目があります。肌色調整とは、実際にシミ・しわ・ニキビ・毛穴を隠してきれいに見せることを指します。ガード役としては紫外線防止に効果があります。
化粧水タイプの水ファンデーションなら、気になる油分も含まず、化粧水感覚で男性にも使いやすいでしょう。特定のクレンジングも必要なく、通常の洗顔で落とすこともできます。皮脂の多い方には、オイルフリーで抗菌効果成分が配合されているのもオススメです。
ファンデーションのカテゴリーの中には下地としての、皮脂吸収クリーム(オイルブロッカー)とスポットカバーするコンシーラーがあります。
オイルブロッカーは、脂性肌の女性たちの間で、ファンデーションの下地として使うと、メイク崩れがないと大評判の商品です。皮脂が出ることで化粧崩れが起きるので、それを防ぐ皮脂吸収クリームを下地に塗ると化粧崩れせずに済むのです。
ファンデーションが色で肌をカバーするのに対して、オイルブロッカーはテクスチャーで肌を滑らかにカバーします。
コンシーラーは、男性にとっては聞きなれない名前ですが、あざ・シミ・ソバカス・目の下のクマなどをスポット的にカバーする化粧品です。男性の場合、眉毛や髭を剃ったあとの青味を隠すために使用する人が増えています。
ファンデーションの種類 4つ
・パウダーファンデーション
普通肌~脂性肌向け。粉上のファンデーションで肌に負担をかけずに、肌の色を健康的に見せることができます。ニキビあとや毛穴もカバーできますが、若干粉っぽさが残ったり、ヨレたりする場合があります。
・リキッドファンデーション
乾燥肌~普通肌、混合肌向け。乳液のようなもんからドロッとしたテクスチャーの液状のファンデーションまであります。保湿、UV効果があり、乾燥肌の方にオススメです。肌質によっては肌にのりにくく、ムラになる場合もあります。
・水ファンデーション
乾燥肌~普通肌向け~オイリー肌。リキッドタイプよりも水っぽい化粧水タイプのファンデーション。ローション感覚で簡単に使え、初心者にも使いやすいのでオススメです。オイル分を含んでいないのでムラになりにくく、脂性肌の男性には、カバー力が落ちます。
・スティックファンデーション
スティック型のファンデーションで、最もカバー力が高い商品ですが、塗りムラができやすいため、初心者には難しく、メイクが濃い印象を与えるかもしれません。
実践・男のメイク術
ここまでご理解できたなら、次はメイクの実践です。
ここでは、水ファンデーションを例にとって説明します。まず、①洗顔、②化粧水、③クリームの順でメイクの下地準備をします。オイル簿ロッカーを使い際は、クリームの後に薄くのばしておきます。
手のひらに、およそ10円玉程度の大きさの水ファンデーションをとります。中指と薬指の2本で、額・両頬・顎につけます。顔の中心から外側に向かってのばしていきます。目の周り、小鼻、唇の周囲は中指1本でムラにならないようにします。
最後に眉やまつげ、髭の部分についたファンデーションをふき取り、毛の生え際や顎の部分を外側に向けてぼかしていきます。厚塗りになっていないか確認しましょう。化粧水をつける感覚で簡単に男のナチュラルメイクが完成します。
メイクの基本まとめ
洗顔→スキンケア(化粧水&クリーム)→できることなら化粧下地を塗る(オイルブロッカーなど)→水ファンデーション
①水ファンデーションを10円玉の大きさくらい手にとり、中心から外に向かって指先(指の腹)を使って塗る
②目のふち、瞼は丁寧に
③眉の上は残らないように取り、指の腹でぼかし、ティッシュでとる
④口のまわり、小鼻のまわりも丁寧に
⑤顔の周りはのばしながらとる感覚で
男性のメイクはあくまでナチュラルメイク。肌のきれいさを際立たせるためのものですので、さりげなさを忘れずに。これだけで若々しくなって、周りの目も変わってくるはず。ぜひお試しください!
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