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痩せられないのは○○が違うから―ダイエットのプロが見抜くリバウンドの原因

バックナンバー:「おいしく食べて、きれいにやせるー過食女子が編み出した魔法の”食欲鎮静術”とは

ダイエットの天敵・リバウンド。食事や運動に気を配り、「ようやく痩せた!」と思ったらすぐ元通りに……一体なぜなのでしょうか? プロボディデザイナーにして『一生太らない魔法の食欲鎮静術  食事瞑想のススメ(Business Life)』(クロスメディア・パブリッシング)著者の松尾伊津香氏に、リバウンドの根本的原因についてお聞きしました。

 

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松尾伊津香 Itsuka Matsuo

プロボディデザイナー、パーソナルトレーナー兼ヨガインストラクター
福岡県博多区出身。関西学院大学 文学部 総合心理化学科 卒業。アメリカ留学にてヨガ哲学やメディテーションを学び、帰国後は銀座でヨガインストラクターとして勤務。その後、全国50店舗以上展開のダイエット専門ジムShapes International の六本木本店店長兼スーパーバイザーに。

現在はプロボディデザイナーとしてきれいにやせるお手伝いをする傍ら、コンサルティングを通じて、食欲やリバウンドに苦しむ人たちの悩みと日々、向き合っている。自身も過食に苦しんだ経験から編み出した「食欲鎮静講座」をブログ「ヨガから学ぶダイエット」にて行い、好評を得ている。


 

 

全てのダイエット法は4段階に分類できる

 

――ダイエットの第一歩は食欲コントロールから、とのことでしたが、そのような考え方に至ったのはなぜでしょうか?

 

ダイエットのプロとして多くのお客様に接する中で、ダイエットに失敗する、つまり続けられなかったり、一度は痩せられたもののリバウンドしてしまう人というのは、「自分の立ち位置」をわかっていないのだ、ということに気づいたんです。

 

――「立ち位置」とは?

 

私は、全てのダイエット法は4段階に分類できると考えています。「食事マイナス」「食事プラス」「運動マイナス」「運動プラス」の4つです。これは、ごく当たり前の健康的な生活レベルを「0」として、プラスとマイナスを判断します。例えば食事なら、「お菓子を食べすぎない」はマイナスを0にする、つまり基礎的な食事習慣を整えるもの。一方、「白米を玄米に変える」は0からプラスにする、プロレベルの食事調整に入ってくるものです。

ダイエットを失敗する人の多くは、自分が4つのうちのどこにいるかを把握できていないのです。

 

表

 

マイナス→ゼロは乱れを整えるもの

「食事×マイナス」は、基本的な食生活ができておらず食事が乱れている状態から、「3食食べる」「甘いものやお酒は摂りすぎない」など、ごく当たり前の健康的な食生活に整えます。

「運動×マイナス」は、日常で無理なく足せる強度の運動。「エスカレーターより階段を使う」など、現代生活で奪われた運動機会を取り戻すものです。基礎的な部分を整えてからはじめて、プロレベルのメソッドに進むことができます。

 

ゼロ→プラスはプロの知識を利用するもの

「食事×プラス」は、食事マイナスに比べて、栄養学や生理学的根拠を利用してよりレベルが高い食事を行います。

「運動×プラス」は、プロが行う、いわゆるしっかりしたダイエットメソッド。筋トレのような激しめの運動です。これはダイエットを突き詰めると誰でも行き着く最終段階であり、多くの方が「ダイエット」というとこの段階を目指します。

 

しかし、これらのグループには守るべき順番があるんです。

それは、「ダイエットは食事マイナス→運動マイナス→食事プラス→運動プラスの順で行う」ということです。この順でないとリバウンドしてしまいます。

 

ダイエット情報が間違っているのではないのです。ただ、一瞬でさくっと痩せようと、食事マイナスの人が0を飛び越していきなり食事プラスや運動プラスに行こうとするなど、「情報と人とのミスマッチ」が起こることによって、リバウンドが引き起こされます。

 

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まずはマイナスから0へ

 

——なぜ、食事マイナスの人がいきなり運動プラスを行ったらいけないのでしょうか?

 

食事マイナスの人は、運動プラスに耐えうる精神的な基礎力がついていないからです。基礎力とは、「普段の生活の中で、体のことをどれくらいの時間と頻度で気遣えるか」ということ。マイナス軍の方の場合、まずは基礎力を食事マイナスと運動マイナスで養って上げていく必要があります。

 

——いきなりプラスの激しい運動や食事制限を始めようとしても“続けられない”ということですね。

 

そうなんです。一時的な運動や食事制限で結果は出せても、それって「我慢している」という状態ですから、どこかで欲が爆発してしまうんですね。きつい状態や我慢を強いる状態は続かないんです。

 

ダイエットって、本当はとっても簡単なんですよ。食事と運動の習慣を変えれば、絶対に痩せます。ただ、変えた習慣を元に戻すと、あっという間にリバウンドします。だから、痩せるための手段が、ずっと続けられるものなのか、日常生活で苦じゃないものなのか、ということがとても重要になります。

 

そこで私が考えた「食事瞑想」は、リバウンドを見据え、「ずっと続けられる食事の仕方」をお伝えしています。我慢をしない、どころか実践することによって満足感を感じられるようになります。……そんなのありえないと思われるかもしれませんが(笑)、要は「必要最低限量でおいしく食べていきましょう」、「量で満たすのではなく、質と味わい方で満たしていきましょう」、という考え方です。

 

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リバウンドを見据え、習慣になるダイエットを

 

――自分の体を顧みない、たとえば「手っ取り早く劇的にダイエットする」のは無謀なのでしょうか。

 

いえ、やろうと思えば可能です。でも、手っ取り早く劇的にリバウンドする可能性が非常に高いです。

最新のダイエット界の潮流も、「リバウンド」を意識した流れになってきていると感じます。「痩せる」ではなくて「リバウンドしない」。痩せる方法というのは確立されてきている、要するにきつい運動と食事制限をすればほぼ確実に痩せるんですけれど、そこから「痩せ続ける」ことの難しさに人々は直面していると思うんです。今後ますます、一時的にがんばるものではなく、毎日の中で「習慣」として取り入れていけるダイエット方法が注目されていくと思います。

 

 


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