朝は体内時計をリセットするべき
健康を意識した食事をするためには、「1日3食バランスのよい食事をすること」とよく言われますよね。
3食毎回決まった時間に食べるにこしたことはないのですが、残業で遅くなって夕食が遅くなったり、飲み会で食べすぎ飲みすぎたため朝に食欲がないということもあるでしょう。
「朝食は絶対に摂るべきなのか」ということは、本当は個人差があって難しい問題です。特に忙しいビジネスパーソンは、朝に自宅でゆっくり朝食を摂る時間がないという人も多いでしょう。
それに、どうしても朝からしっかりした食事は身体が受け付けないという人もいます。
そこでも絶対にやったほうがいいのは、眠った状態の自分の体内時計をリセットするという作業。
目は覚めていても体内時計が目覚めていなければ、起きているのに半分眠ったようにぼーっとした状態が続いてしまいます。これでは仕事に取り掛かっていくことができませんよね。
体内時計とは、ホルモンの分泌や自律神経の働きなどで私たちの生態リズムを整えてくれているものです。夜になれば疲れて自然に眠くなり、朝になれば活動的になれるのも体内時計がきっちり機能してこそ。
そこで体内時計を「眠り」から「活動」にリセットするためには、日光を浴びることや、口から身体の中に何かを入れてあげることが効果的です。
とにかく口から何かを入れて体にスイッチを入れる
睡眠のあと、朝に日光を浴びることや、口から身体の中に何かを入れてあげることが効果的なのですが、このとき、朝食を摂るのが難しければ、お水やお茶、コーヒーでも構いません。
べつに朝だから牛乳でなければいけないということもなく、とにかく口から何かを入れて身体にスイッチを入れることが重要なのです。
さらに付け加えるなら、やはり働くエネルギーとして「糖質」は重要です。お米のご飯、パンに含まれる糖質を摂ることができないのなら、チョコレートを1粒だけでもいいと思います。
コーヒーには「はちみつ」をプラスするのがお勧め
チョコレート1粒の代わりとしては、コーヒーを飲むときに「はちみつ」をプラスするのもお勧め。カリウムや鉄分などのミネラルが含まれ、上白糖よりも少ない量で甘味を感じられるのでカロリーも抑えることができます。
スターバックスやタリーズなどの外資系コーヒーチェーンに行くと、ほとんどの店で自由にトッピングできる、はちみつが置いてありますよね。外でコーヒーを買うなら、そうしたものをうまく利用しましょう。
薬膳的な考え方では、コーヒーそのものは身体を冷やす働きがありますが、はちみつをプラスすることで、身体を温めることもできるので一石二鳥です。
「朝の果物は金」という言葉の意味
「朝の果物は金」という言葉があるように、果物の力は忙しいビジネスパーソンが一日をスタートさせるためにあたって強い味方になってくれそうなイメージがあります。
では、実際、果物の何が身体と健康に良いのか。さまざまな栄養素ももちろんですが、果物の酵素がポイントになるのです。
酵素は、食べ物の消化を促したり、体内に溜まった不要物を排出する働きによって新陳代謝を活発にしてくれます。お肉などをやわらかくしたいときに果物と一緒に漬け込むのも、酵素の働きを利用したもの。
日々忙しいビジネスパーソンにとっても、疲れを溜めないために酵素が常に体内で働いてくれていることは重要です。朝に果物を摂ることにも理由があります。通常、酵素はたべたものを消化することに使われます。
そのため、食べ物を摂っていない朝のタイミングで果物の酵素を身体の中に入れることで、身体の中に入れることで、消化の働きではなく代謝や不要物排出などの働きを強めることができるからです。
甘い果物には果糖が!摂り過ぎは危険
果物といってもたくさん種類があります。その中でも酵素を身体の中に取り入れる意味でお勧めなのは柑橘類やキウイなどの「酸っぱい」果物です。
モモやメロン、スイカ、ナシなどの甘い果物も、もちろんおいしいので良いのですが、果糖が多く、中性脂肪に変わりやすいのが気になります。
「果物」といえば全般に健康や身体にいいイメージがありますが、最近のものは全般に消費者の嗜好に合わせて糖度が高い傾向があります。
イチゴでも甘いものほど「おいしい」という評価がされてしまうため、どうしても糖分を多く摂ることになってしまうのです。
せっかく身体にいいから食べようと思ったものが、果糖を摂り過ぎてしまうと、逆に血液どろどろの原因になってしまい、脳血栓や脳梗塞などのリスクが高まることになりかねません。そうなってしまっては嫌ですよね。
ですので、できれば甘さだけでなく酸っぱさもある果物を取り入れてほしいのです。
もちろん、甘い果物も旬のときにいくつか味わう分にはまったく問題ありません。毎日食べるとなると、ちょっと気を付けてください。
「忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣」(著:杉本恵子)より
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