「低カロリー」ばかりではダメ。
適正エネルギーをとる必要性とは?
ダイエットを意識したときに、よくいわれるのが「1日に必要なカロリーを守ること」。ダイエットによいとされる「低カロリーな食品」も多く紹介されていますよね。
しかし、何も考えずに、低カロリーな食品ばかりをとるのは、かえって健康を損ねてしまうおそれもあります。仕事をするにしても、運動をするにしても、体を動かすにはエネルギーが必要。低カロリーな食品ばかりを食べていては、このエネルギーが十分に作られません。
その結果、仕事をしていてもうまく頭が働かなくなり、効率的に仕事をこなすことができなくなってしまいます。
簡単に必要カロリーを計算!
自分の適正エネルギーを知ろう
本格的に食生活を見直して、仕事のパフォーマンスを上げようと思ったら、まず、やるべきなのが自分の「適量」を知ること。1日に必要な適正エネルギー量がどれくらいかを知っていれば、それを目安に食事量を決められるので、知らないうちに食べ過ぎていたということはなくなります。 適正エネルギー量は、体重・性別・年齢・日常生活活動の状況によって異なりますが、次の式で求めることができます。
適正エネルギー量(kcal) =体重(kg)×基礎代謝基準値(kcal/kg/日) ×身体活動レベル
ここで、わかりにくいのが「基礎代謝基準値」と「身体活動レベル」。実は、これらは決められた数値があります。日本医師会のHPにある計算式を参考に適正カロリーを計算してみましょう。
https://www.med.or.jp/forest/health/eat/11.html
1.身長170cm・35歳
身体活動レベル「普通」の男性場合
身長170cm(=1.7m)で35歳、身体活動レベル「普通」の男性が標準体重を維持する場合を考えましょう。 まず、目標体重を求めます。目標となる標準体重を求める式、「身長(m)×身長(m)×22」に、身長1.7mをあてはめると、
1.7×1.7×22=63.58(kg)
つまり、目標体重は63.58kgになります。
次に、適正エネルギー量を求めます。先ほど求めた目標体重(63.58kg)と、35歳男性・身体活動レベル「普通」の人の、基礎代謝基準値(22.3kcal/kg/日)、身体活動レベル(1.75)を、「適正エネルギー量(kcal)=体重(kg)×基礎代謝基準値(kcal/kg/日)×身体活動レベル」という式にあてはめると、
63.58×22.3×1.75≒2481(kcal)
したがって、適正カロリーは約2481kcalとなります。
2.身長158cm・28歳
身体活動レベル「低い」の女性の場合
身長158cm(=1.58m)で28歳、身体活動レベル「低い」の女性が標準体重を維持する場合を考えましょう。 まず、目標体重を求めます。目標体重を求めるには、標準体重を求める式、「身長(m)×身長(m)×22」に身長1.58mをあてはめます。
1.58×1.58×22≒54.9(kg)
つまり、目標体重は約54.9kgになります。
次に、適正エネルギー量を求めます。先ほど求めた目標体重(54.9kg)と、28歳女性・身体活動レベル「低い」の人の、基礎代謝基準値(23.6kcal/kg/日)、身体活動レベル(1. 5)を、「適正エネルギー量(kcal)=体重(kg)×基礎代謝基準値(kcal/kg/日)×身体活動レベル」という式にあてはめると、
54.9×23.6×1.5≒1943(kcal)
したがって、適正カロリーは約1943kcalとなります。
「適正カロリー」を知って
無駄のないダイエットしよう!
適正エネルギー量を把握していれば、コンビニのお弁当やファミリーレストランのメニューに書かれたカロリー表示などを参考に、どれをどのくらい食べたらよいか、調整しやすくなります。そうすると、無駄なカロリーをとらなくてもすむようになりますね。
また、適正カロリーは、「これくらいは食べないと、動けなくなる」という指標でもあります。単に低カロリーな食品ばかりを食べていては、栄養も本来必要なカロリーもとれなくなり、無駄な食事となってしまいますね。
このように、適正カロリーを知ることは、無駄のないダイエットをするために必要なこと。計算式も簡単ですし、計算は一度だけなので、ぜひやってみてくださいね。
「なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?」(著:道江美貴子)より
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